過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/06/29(土) 17:08:20.88 ID:200yW6J00
いない…おい、嘘だろ…?
「ハ、ハンナ…他に、拘留しておくところが、あるのか?」
アタシは、全身の震えを抑えながらハンナに聞いた。ハンナは、絶望した表情で、首を横に振った。
まさか…遅かったのか?アイナさん、殺されたのか、それとも、どこかへ運ばれたのか…!?その、殺人鬼の大尉に?
全身から、何かがたぎった。これは、怒りだ。どこにいるんだ、そいつは?アタシが殺してやる…
これまでに殺された捕虜と同じ目に合わせて、苦しめて、ボコボコにしてから殺してやる…!
アタシは拘禁室の扉を思い切り蹴りつけてからハンナの胸ぐらをつかんだ。
「ハンナ!大尉のところに案内しろ!アイナさんの居場所を聞き出す!」
「は、はい!」
ハンナの目は決意に満ちていた。ハンナだって、マークを始末されてるかもしれないんだ。アタシと思いは一緒のはず…!
廊下を戻ろうとしたハンナが、身をひるがえした時、すぐ横にあった扉が開いて、アタシの体を絡め取った。
―――しまった!
アタシは、とっさに体を引きそうになったのをこらえて、思い切って扉の中に突っ込んだ。重い衝撃が体に走る。
タックルが直撃した。
相手は部屋の中の暗がりに転がって行く。顔は良く見えないが、女だ。
「大尉!」
ハンナが叫んだ。まさか、こいつがそうなのか?!
「こいつが!?」
「はい!間違いないです!」
暗がりに転がって起き上がろうとしているそいつは、確かにティターンズの真っ黒な制服を着こんでいた。
頭に血が上った。全身が焼ける様な感覚に襲われて、アタシは女に飛びかかっていた。
次の瞬間、鎖骨のあたりに痛みが走る。暗闇から脚が伸びてきていた。
―――こいつ、できる!
「ドアを閉めろ!」
アタシは、ハンナにそう怒鳴って体制を立て直す。大尉はその間に跳ねるように起き上がった。こいつだけは、半殺しだ…!
いきり立って殴りかかったアタシの腕は受け止められた。残念、そいつは囮だ!本命は、左なんだよ!
受け止められた方の腕で、襟首を引っ掴んで動きを封じて残った左の拳をたたき込む。
でも、その左すら受け止められた。くそ、こいつやっぱりただもんじゃないぞ?!
ひるんだら、付け入られる…!アタシはそのまま両腕で女大尉を引き倒して組み伏せた。
それでもアタシの両腕をつかんで抵抗している。
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