過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/06/30(日) 02:27:45.01 ID:CYaP2sVk0
「説明を、頼む」
掠れそうになる声を何とか絞り出して、アタシはフレートに聞いた。
「基地内にレナさんとレオナちゃんが潜入して、俺たちは外で爆破を起こして混乱させる、って手はずだったんだ」
フレートは沈んだ声で話し始めた。
「起爆装置は、レナさんが持っていた。外にいる俺たちには、起爆のタイミングが分からない。
だから、中から起爆できるようにする備えだった。俺たちは、倉庫に爆弾を運んで行って、逃走手段を確保して、待った。
だけど、待てど暮らせど、爆発が起きなかった。
起爆装置につけた発信機の電波も届かなかったから、おそらく、特殊な電波妨害壁が設置されていたんだろうと思う。
そのせいで、起爆のための信号が届かなかったんだ。それに気づいて、隊長が残った。
隊長は、手動で爆弾を起爆させて、その間に俺とキーラだけが脱出してきた…」
「そうか…」
アタシは、少しだけ、ホッとした。どうやら、目の前で殺された、なんてことではないらしい。
研究所の中に入って、連絡が取れなくなったから、作戦を中止した、と言うことだ。
その判断は…残念だけど、正しい。全員がつかまったり、殺されてしまうよりは…。
「他に、情報はないのか?レナ達の生存に関することとか…」
「すまないが、それも確認できていない。研究所周辺を飛び交っている電波を拾ってはみたんだが、
厳重に秘匿処理を施された通信で、内容を解読できてない…」
フレートはそれっきり黙ってしまった。
「負担掛けて悪かったな、フレート…」
そうとしか、言ってやれなかった。フレートには申し訳なかったと思う。でも、アタシの心は、レナ達のことでいっぱいだった。
死んで、ないよな…そうだ、あいつだってニュータイプだ。
研究所の人間にしてみたら、殺すよりも、実験材料として生かしておいた方が得なはずだ…
生きているんなら、チャンスはある…そうだ、そうに決まってる…そうであってくれ…
アタシはいつのまにか、祈るみたいに顔の前に拳を握って、うなだれてしまっていた。胸が張り裂けちゃいそうだ…
レナの顔ばっかりが頭に浮かんでくる。レナ、生きてるよな?今、何を考えてるんだ?何を感じてるんだ?…レナ…レナ…!
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