過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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245: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/30(日) 02:30:24.47 ID:CYaP2sVk0

「マライア」

「なに?」

アタシはそれが分かっても、なお、へし折れた気持ちを立て直せずにいたので、マライアに頼んだ。

「もう一発、くれ」

「よし来た!」

マライアは振りかぶると、アタシの頬を平手でしたたかにひっぱたいた。

 くそ…痛ぇ…痛てえよ!何発殴られた、アタシ?あぁ、もう、バカだ。全部マライアの言うとおりじゃないか。

レナはアタシが守るんだろう!?だったら、何を迷うことがあるんだ。乗り込んで行って暴れて、奪い返す。

もし、死んでたりなんかしたら、研究所を全部吹っ飛ばしてやる…!

 「マライア、悪い。ありがとう」

「どういたしまして!」

「でも、あんたはちょっとやりすぎた。あとで仕返しするからな」

「えぇ!?ちょっと待って、それは納得できないよ!?」

「うるせえ!グーはないだろ、グーは!アタシ、一度もあんたをグーで殴ったことないぞ!?

 気合入れの平手だって、あんな思いっきり行った記憶はない!」

「へこたれてるアヤさんが悪いから、しょうがない!」

「んだと、生意気になりやがって!」

アタシはそう言ってマライアに飛びかかってチョークを噛ませながら脇の下をくすぐってやった。

本気で窒息しかけてたけど、まぁ、調子に乗った、マライアが悪い、うん。

 一通り、マライアとじゃれてから、アタシは自分で気合いを入れ直した。

そうだ、まだ、あのときと、8年前と同じ状態になっただけだ。なにも変わらない。

アタシはあいつの無事を信じて、乗り込むだけだ。

「ベルント、サンフランシスコ空港までどれくらいかかる?」

「急いで、8時間ってところだ」

「よし、なら、3時間後にまとめよう。これから、ちょっとアタシに状況の話をさせてくれ。それで、みんなに助けてほしい。

 もしお願いできるなら、ダリルに情報収集を頼みたい。マークとポールは、ダリルを手伝ってやってくれ。

 マライアはルーカスと一緒に、フレートと連携して現地の状況把握と潜入プランをいくつか練ってほしい」

「私たちは、何をしましょう?」

ハンナとアイナさん、それから、キキが、引き締まった顔つきでアタシを見つめてくる。

「ハンナは、悪い、コーヒー入れてもらえると、助かる。なるべく濃い目で。

 アイナさんとキキは、ギャレーで何か食べるもの作ってほしいんだ。腹が減ってちゃ、何とかっていうだろ?

 ハンナは、それが終わったら、ダリルを手伝ってくれ。アイナさんとキキは…」

ふっと、二人の顔を見て、思い出した。そうだ、二人は、安心させてほしいやつらが居たんだった。

「アイナさんとキキは、終わったら、カレンと話してくれ。二人の顔を見たいってちび達が、今、いっしょにいるはずなんだ」

アタシは、二人にそう言って笑いかけた。そうだ、まずはそれを大事にしないとな。

それが、アタシ達のモットーだ。そうだろ?な、レナ…!



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