過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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272: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/02(火) 01:02:59.46 ID:noxIO77/0

 なんてことを考えてニヤついていたアタシの視線に気が付いたようで、マライアはこっちを向いて

「アヤさん、なぁに?あたしに見とれてた?」

なんてワケのわからんことを言いだした。感心してやってたのに、台無しだよ、あんたさ。

「ホントにさ、生きてて良かったよ。あんなんじゃ、いつ死んでもおかしくないかもって覚悟してたところもあるんだ。

 それがまぁ、8年経ってティターンズとはな」

皮肉のつもりで言ってみたんだけど、マライアはそれを聞いたとたんに、目を潤ませ始めた。

だから、部下の前だってば。泣くなよ、おい。

 アタシのそんな想いもむなしく、ポロポロと涙をこぼし始めたマライアはアタシにすがるようにして言った。


「ずっとずっと、誰かの役に立ちたいと思ってきたの…

 隊のみんなのように、隊長みたいに、誰かを、大事な仲間を支えて守れる人になりたいって、

 アヤさんみたいに、みんなを励まして、元気にして、

 ダリルさんみたいに、仕事ができて、機転が利いて、頼りになる人になりたいって。

  だからあたし、頑張ってきた。みんなに甘えたかったし、頼りたかったし、

 泣きつきたいって思ったことも、なんどもあった。でも、それでも歯を食いしばって頑張った。

 そうしたら、仲間が出来たの。ルーカスや、ティターンズに入るときに離れちゃって、今は死んじゃったけど、

 ライラっていうパイロットとか、ハンナも、マークも、ポールもそう。

  こんなこと、考えてもなかったんだけどね…あたしはただ、オメガのみんなと一緒にいたくて、

 胸を張ってあたしはマライア・アトウッドだって言えるようになって、

 それで、みんなと並んで歩けるようになりたいって、ただそれだけを目標に頑張ってきた。

  アヤさん…あたし、今、どんな風に映ってる?

 アヤさんの目に、マライア・アトウッドは、一人前のオメガ隊員になってるって、そう映ってる?」


バカだな、あんた。そんなこと、今更言わなきゃわかんないのかよ?

いや、言ってほしいのかもしれないな、甘ったれは甘ったれだし…。

でも、そっか…あんたは、ソフィアを守ってたあんときに、そんなことを考えてたんだな…

だから、宇宙になんか飛び出して行っちゃったのか。このままじゃいけない、なんて思ったんだろうな。

それで、8年も、アタシ達には一切会わずに、頑張ってきたんだな…

 本当に、アタシはうれしいんだ。あんたが、そうやって自身持って輝いてる姿見るのはさ。

偉かったな、頑張ったな、マライア…。




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