過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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303: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/06(土) 19:45:06.53 ID:VXHUrXhO0

 レベッカ…あんたが、そうなんだな。アタシとレナの…ロビンの…もう一人の、家族なんだな…!

急に、胸にキリキリした想いがこみ上がってきて、涙がこぼれた。

アタシは思わず、手りゅう弾を持った腕で、レベッカを抱き寄せた。レナも、彼女に腕を回して抱きしめる。

レナも、泣いていた。なんでだろうな…初めて会ったはずなのに…なんだかすげえ懐かしい感じがするよ…

会ったことないはずなのに、ずっとずっと探してたような気がするよ…

レベッカ…あんた、アタシ達を、ママって、母さんって、そう呼んだな…

あんたも、アタシ達のこと、待っててくれたのかよ?待たせてごめんな…気が付かなくって、ごめんな…

会いたかった…会いたかったよ…

 レベッカの背中にまわした手で握っていた手りゅう弾を隊長がそっと引き取ってくれる。

アタシは、その手で、レベッカの頭を撫でてやった。

ロビンにするみたいに、レナにするみたいに、何度も、何度も撫でてやった。

レベッカは、アタシとレナの胸元にしっかりとしがみついている。

 「隊長…どうして…」

レナが顔を上げて隊長に聞いた。隊長はバツが悪そうな顔をしながら、

「なに…フレートを逃がすために起こした爆発の混乱に乗じて、研究所の中には入れたんだがな…

 なにぶん、ダリルじゃねえんで、端末いじって情報取るのに苦労しちまってよ。

 とりあえず、この部屋と、そのレベッカって子の位置だけは把握できたんでな。

 お前らが騒ぎを起こしてくれんのを待ってたってわけだ、アヤ。

  レベッカは抱いて連れ回すのは簡単だったが、先にレナさんを助けちまうと、

 レベッカを連れに行けなくなっちまうかと思って、お前の端末にここの位置だけ表示させておいたってわけだ。

 まぁ、間に合ったんだから、勘弁してくれ」

と言った。見取り図に出た、あの赤い表示は、隊長がやってくれてたのか。それにしたって、隊長…あんた、

「ずっと隠れてたのか。このチャンスを、逃さないために…」

「あぁ、まぁな。お陰で腹ペコだ。とりあえず、レオナさん見つけてとっとズラかって飯を食わせろ。

 そいつでチャラってことにしといれやるよ」

隊長はそう言って肩をすくめる。まったく、あんたって人は…相変わらず本当にとんでもないやつだな!

 なんだか嬉しくって、泣けてきた。

―――ヤさん、アヤさん!無線の中継、完了です!>

不意に、無線機からマークの声が聞こえてきた。良かった、あいつも無事か!



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