過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/07/07(日) 23:43:40.99 ID:nBQnR4x30
「アヤと一緒に居られるのが、うれしい」
私はアヤに囁いた。
「アタシもだ」
アヤもそう言ってくれた。私はアヤを見上げると、アヤも私を見ていた。
「なんで泣いてんだよ」
そんなことを言ってきたアヤも、ポロポロと涙をこぼしていて、なんだかちょっと、笑ってしまった。
「アヤだって…」
そう言ってやったら、なんだか、どこかで張りつめていたものが、プツッと切れた。途端に、強い感情が湧き上がってきて、
涙になってあふれだしてくる。暗くて冷たくて、鋭い、恐怖が、アヤの温もりに溶かされてあふれ出てくる。
私は、アヤの胸に顔をうずめた。
「…怖かった」
「うん」
いつの間にか、私は震えていた。そうだ、私は怖かった。
あのとき、あの場所で、もしかしたら殺されてしまうんじゃないかってことを、胸の内に閉じ込めていた。
それは、とてつもなく怖いことだった。自分が死んでしまうことなんかじゃない。
アヤを、アヤ達を悲しませてしまうかもしれない、それを考えるのが、とてつもなく、怖かった。
「アヤ達を残して死んじゃったら、アヤが、ロビンがどれだけ悲しむかって思ったら、すごく怖かった…」
「うん」
私が告げたら、アヤはそう返事をして、私の体にまわした腕により一層強く力を込めてくれる。
暖かい…本当に、あの時の戦闘機の中みたい…私は、そんなことを思っていた。
「…無事でいてくれて、本当に良かった…」
アヤの囁くような、うめくような、泣き声に近い、そんな言葉が聞こえた。
私は、アヤにしがみついて泣いた。アヤも私を抱いて、私の髪を涙で濡らしながら泣いていた。
「もう、寝なきゃね」
「ああ、そうだな。隊長達に朝飯作ってやんないといけないしな」
「うん」
「海に行きたいね」
「そうだな、明日は船でも出すか。いつもの島なら、風が出てても大丈夫だし」
「ニケたちも連れて行ってあげよう?」
「あぁ、それがいいな」
「…」
「…」
「…アヤ?」
「ん?」
「暖かい」
「うん」
「安心する」
「…あぁ、アタシもだ」
「おやすみ、アヤ」
「おやすみ、レナ」
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