過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/06/15(土) 23:16:34.42 ID:Ax9gx0y90
そんなことを考えたら急に欠伸が漏れた。
「ふふ。疲れてるよね」
レオナがそう言って笑った。さすがに徹夜で運転して、この時間まで起きていると眠くもなる。
「まぁな。今日ばっかりは寝かせてもらうよ」
俺がそう言うと、レオナは急にキュッと真面目な表情をして
「助けてくれて、ありがとう」
と改めて礼を言ってきた。それからまた、あのまぶしい笑顔でニッコリと笑った。
やはり、見ていられなくて、俺は、そっぽを向きながら
「気にすんな」
とだけ返事をした。
そんなことをしていたら、急にニケがムクっと起き上がった。
「あれ、どうしたの?目が覚めた?」
レオナが優しくニケに語りかけるが、ニケは上の空で
「行かなきゃ…」
とつぶやいた。
「え?」
レオナが聞き返すとまた
「…行かなきゃ…」
と口にする。
これは…寝ぼけてるんじゃないのか?
その様子は、明らかに普通の何かとは異なっていた。なんだ、これは?
強化人間の実験の副作用か何かか?
「どこへ、行くの?」
レオナが尋ねると、ニケは部屋のテーブルの上にあったボールペンを握って、メモ用紙に何かを描き始めた。
それはいびつな四角形で、右上の隅がまるで虫にかじられたように丸くへこんでいる。
ニケはその丸くへこんだ箇所に×印を付けた。
「ここへ行かなきゃ、行けないの?」
レオナがさらに尋ねると、ニケはつぶやいた。
「アムロ・レイに会わなきゃ…そう、ハク……ちゃん…が…」
ニケはそこまで言うとフラっとバランスを崩した。
俺があわてて抱き留めたニケは、さっきまでのように、穏やかな表情をしながら、眠りこけていた。
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