過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
1- 20
36: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/15(土) 23:16:34.42 ID:Ax9gx0y90


 そんなことを考えたら急に欠伸が漏れた。

「ふふ。疲れてるよね」

レオナがそう言って笑った。さすがに徹夜で運転して、この時間まで起きていると眠くもなる。

「まぁな。今日ばっかりは寝かせてもらうよ」

俺がそう言うと、レオナは急にキュッと真面目な表情をして

「助けてくれて、ありがとう」

と改めて礼を言ってきた。それからまた、あのまぶしい笑顔でニッコリと笑った。

 やはり、見ていられなくて、俺は、そっぽを向きながら

「気にすんな」

とだけ返事をした。

 そんなことをしていたら、急にニケがムクっと起き上がった。

「あれ、どうしたの?目が覚めた?」

レオナが優しくニケに語りかけるが、ニケは上の空で

「行かなきゃ…」

とつぶやいた。

「え?」

レオナが聞き返すとまた

「…行かなきゃ…」

と口にする。

 これは…寝ぼけてるんじゃないのか?

 その様子は、明らかに普通の何かとは異なっていた。なんだ、これは?

強化人間の実験の副作用か何かか?

「どこへ、行くの?」

レオナが尋ねると、ニケは部屋のテーブルの上にあったボールペンを握って、メモ用紙に何かを描き始めた。

それはいびつな四角形で、右上の隅がまるで虫にかじられたように丸くへこんでいる。

ニケはその丸くへこんだ箇所に×印を付けた。

「ここへ行かなきゃ、行けないの?」

レオナがさらに尋ねると、ニケはつぶやいた。

「アムロ・レイに会わなきゃ…そう、ハク……ちゃん…が…」

ニケはそこまで言うとフラっとバランスを崩した。

俺があわてて抱き留めたニケは、さっきまでのように、穏やかな表情をしながら、眠りこけていた。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
837Res/1090.45 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice