過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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400: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/15(月) 14:07:41.22 ID:a4CMWmdY0

 それにしても、アムロ、いつ宇宙に上がったんだろう?

しかもあんな戦艦に乗っているなんて…ワケありには違いないよね…

「アムロこそ、そんな真っ黒な木馬に乗って、なにか大事な任務でも?」

<あぁ…ある男を探しているんだ>

「ある男…?」

<この状況を、静観しているらしい…何かを企んでいる可能性がある>

アムロは、なぜだか憎々しげに言った。これは、あんまり深入りしない方が良さそうだな。

なんだか、直感的にそう感じた。

「良くわからないけど、あなたがアクシズと戦うよりもそっちを取ってるってことは、よっぽどのことなんだね…」

そんな風に返事をしてから、ハッと、彼のことを思い出した。そう言えば、旧知の間柄だったはずだ。

 「その、ハヤトの話は、聞いてる?」

<ああ…残念だった>

アムロは、無線でも表情がうかがえそうなくらいに落ち込んだ様子でそう言った。

「家族がいたんだよね…」

<あぁ、俺の幼馴染だ…>

「そっか…ショックだっただろうね」

なんだか、こっちまで気持ちが落ち込んでくる。

<覚悟はしていただろうさ>

アムロはやっぱり、落ち込んだ様子だった。でも、すぐに切り替えられたみたいで

<サイド3に行くのなら、近くまで運ばせよう。俺たちも月へ戻る最中だ。この艦ならそのシャトルより、足も速い>


と言って来てくれた。

 急ぐならありがたい話だけど…あたしはルーカスをチラッと見やって、

それから、いつの間に後ろに来ていたレオナの顔も見る。

「大丈夫なの?」

レオナが心配そうにあたしの顔を覗き込んでくる。あたしは笑顔を作って

「うん!レオナの脱出の手助けもしてくれた人なんだ!大丈夫だよ!」

と言ってあげた。

 それから連絡を取って、あたし達のシャトルは黒いペガサス級のドッグに着艦した。

エアーの充填を待って、アムロが軍服であたし達をシャトルまで迎えに来てくれた。

事情を説明してほしい、と言うので、あたしはこの船の艦長なんだという、ブライトと言う人物とアムロとだけになってもらって、

レオナと一緒に事情を説明した。アムロはさえない表情を見せて、

「すまない。俺たちが、ニュータイプの正しい道を作れていれば…」

と謝った。あたしも思ったけど、レオナはそれに、そんなことはないですよ、と異を唱えた。

アムロなんかが気にすることじゃない。これは、人が宇宙に上がったそのときから始まっている負の連鎖なんだ。

 一通り話をしてから、あたし達は艦の部屋に通された。

あたし達の民間船に改装されたシャトルの居住スペースに比べると、簡素で飾り気のない空間だったけど、

ライラといた頃のことを思い出して、なんだかすごく懐かしい心持ちになっていた。



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