過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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402: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/15(月) 14:15:29.15 ID:a4CMWmdY0

 あたし達の船は暗闇を進む。アムロの艦から離れて数時間。明らかに周囲に浮かぶデプリの数が増えていた。

時折、ガンガンと、シャトルの外壁に何かがぶつかる音がする。

これは、地球に戻る前にちゃんと点検しないと、突入時に摩擦熱が入りこんだら途中で吹き飛んじゃうかもしれない。

 「大尉。近接レーダーを起動させます」

「うん、了解。このデプリ群はやっかいだね…」

ルーカスの報告にそう返事をしつつ、あたしは周囲を見渡す。浮かんでいるデプリは、コロニーの残骸だけではない。

戦艦や、モビルスーツの破片みたいなものもある。

時折、そのどれでもない、明らかにかつて人間だった物の破片なんかも、見て取れた。

本当にここは、戦場だったんだ…あたしは、その気配に気持ちを引き締める。

 「ルーカス、Zガンダム出す準備ってできてる?」

「はい。大尉が乗ってから、20秒で射出できますよ」

「オッケ、ノーマルスーツ着といた方が良いね」

あたしはそう言って、後方に居たレオナを見た。レオナはキョトンとしていたけど、

「レオナ、ここからは、ノーマルスーツを着ていよう。
 なにかあったときに、のんびり着込んでる余裕はないかもしれない」

と言ってあるげると、

「うん」

と返事をしてニコッとほほ笑んだ。

 ルーカスと操縦を交代しながら、ノーマルスーツを着用する。

ミノフスキー粒子が濃くて、超短波の近距離レーダーでさえも、ほとんど機能していない。

こんなレーダーあってもなくてもおんなじようなものだ。

だって、レーダーに映るくらいのサイズのデプリなんて、映る手前から肉眼で見えてるんだから。

「マライア…!」

急に、シートを離れたレオナが、副操縦席の後ろに飛んできた。

「レオナ、危ないよ!」

あたしはそう言いながら、レオナをつかまえて引き寄せてから

「どうしたの?」

と聞き返す。レオナは厳しい表情をして、真っ暗な宇宙のかなたを見つめている。



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