過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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435: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/28(日) 23:46:29.23 ID:zKUMyycL0

 「大尉、あれ、病院じゃないですかね?」

不意に、隣にいたルーカスがビルの中からヒョコっとひときわ高く頭を突き出している建物を指差した。

その建物の外壁には、棒のようなものに、ヘビが巻き付いているマークが描かれている。

あれって、確か…………

…………なんだっけ…。

 「あのマークは?」

「アスクレピオスの杖、だよ。神話で、医学をつかさどる神様が持っているっていう、杖だ」

あ、そうそう!アクスピ…え、ルーカス、今のもう一回言ってくれない?

 「神話に由来を取る辺り、ジオンらしいな。大尉、俺、先に行ってみてきますね」

「え…あ、うん、お願い」

あたしの返事を聞いたルーカスは軽い足取りで、建物の方へと続いている道を小走りに駆けて行った。

 その姿を見送ってから、あたしはマリの顔色を見る。相変わらず、真っ青で、しかも、唇まで紫になってきてる…

あれ、これって、かなり危ないんじゃない?

 なんとか建物のそばに着いたとき、ちょうど中からルーカスが出てきた。

思った通り、病院らしく、ルーカスが手続を済ませてくれたらしい。ルーカスに続いて白衣を来たナースも駆けてきて、

マリの顔を見るなり、キュッと厳しい目をして

「すぐにICUへ運びます」

と言ってきた。あ、やっぱりかなり危ないよね?

 それから、ストレッチャーが出てきてマリをそこに寝かせて、ガラガラと病院の中に突入して、ICUへと入った。

マリは、すごい勢いで体にいろんな機械を取り付けられる。と、思ったら、マリは突然に叫んだ。

「やめろ!そんなもの、つけるな!」

 思わず、ビクッとしてしまった。な、なによ、マリ。急に大きい声出さないでよ!

 マリは叫びながら、体に付けられた電極やなんかを薙ぎ払うようにして体から引っぺがした。

どうしたのよ?それやっとかないと、治療始まらないんじゃ…

 暴れてベッドから落ちそうになったマリをレオナとルーカスが支えた。

それでもマリは、真っ青な顔して、息を荒げて抵抗しようとしている。

「マリ!マリ!!落ち着いて!これは治療よ!実験じゃないわ!」

レオナが叫んだ。

 あぁ、そうか…。レオナの言葉に、あたしは思わず、納得してしまった。やっぱり、マリもそうなんだね…

強化人間なんだ…。だとしたら、医療機器なんて、信用できないよね。

だって、電極なんかは見てくれは洗脳に使う装置に似てそうだし、

血圧や心拍のモニターなんか、きっと実験そのまんまじゃない。そりゃぁ、さ、イヤだよね…。



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