過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/08/04(日) 13:05:29.81 ID:rbswC/840
「ごめん…ごめんなさい、姉さん…ごめんなさい…」
プルツーは、顔を覆って泣きながら、うわ言のようにそうつぶやいている。
姉さん、ってのが、レオナのことなのか、エルピー・プルのことなのか、分からないけど…。
そんなことを思いながら、あたしは、これまでのレオナの感じてきたことに、納得がいく気がした。
たぶん、あの日、レオナが感じたレイチェルって子が、エルピー・プルのことだったんだ。
聞いてみたわけじゃないけど、そんな気がした。
きっと、コロニー落着前後に、あのダブリンで戦闘になって、エルピー・プルは、レイチェルは、死んだんだ。
でも、たぶんレオナは、そこに居たプルツーのことも同時に感じ取っていて、そのことに気付けなかった。
プルツーとプルナイン、マリは、本当に同じような感じがある。エルピー・プルの感覚も、そっくりだったはずだ。
まだ完ぺきに開花しているわけじゃない、力の扱い方が分かっていないレオナが、
遠く離れて同じ場所に居た、会ったことのない二人を識別したり、弁別するのは無理があったんだろう。
エルピー・プルのことは、残念だったけど…でも、レオナのお陰で、少なくともマリを助けることは出来た。
プルツーとも、こうして会うことができた。レオナにとっては、ショックなことだろうけど…でもね、レオナ。
時には、そう言うことだって起こっちゃうんだよ。だって、戦争なんだもん。人は死ぬよ。
どんなに助けたいって思ったって、手の届かないところで起こっている何かを、完全に押しとどめるなんて、
出来ないんだ。そうやって、あたしの宇宙での仲間も、何人も死んでいった。
あんなに仲良くなった、ライラでさえ…ね。
あたしは、感覚を閉じた代わりに、レオナの肩に手を置いてさすってあげた。
こんなときばっかりは、昔のあたしがムクムクと胸の中に息を吹き返す。
認めたくないけど、でも、こんなときに、あたしは無力だ。
レナさんみたいに、気の利いたことが言えるわけでもない。
アヤさんみたいに、明るく笑ってあげるんでも、大丈夫だよって自信持って伝えてあげることもできない。
そりゃぁ、口先でそんなことを言うのは簡単だけどね。
でも、それはやっぱり口先だけの言葉で、こんなになっているレオナを励ますことも、
プルツーを元気づけることも、きっとできないだろう。
アヤさんの「あれ」は、一緒に居て、どんなに学ぼうと思っても学べるようなことじゃなかった。
だけど、今のあたしは、昔とはちょっと違う。できないことがあるからって、悩んだりなんかしない。
できないことは、できないんだ!こういうのは、あたしには無理!これからしなきゃいけないのは、一つだけ。
この子達を、なだめすかして、どうにか地球に連れて帰ること。
あとは、もう、アヤさん達に丸投げでいいよね、アヤさん!
あたし、この三人が、仲良く笑ってるところが見たい、って今、そう思うんだよ。
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