過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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546: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/08/13(火) 20:06:58.59 ID:VbWE6aCM0

 ユリウスとは、今朝、一緒に部屋を出てから3時間ぶりに会う。と言うのも、2年前の、

「もう、毎晩通ったりするのとか、なんかいろいろめんどくさい」

と言うユリウスの投やりともとれる発言がきっかけで、

私とレオナと、ユリウスは研究所の宿舎の2部屋とリビングダイビングのある部屋で一緒に生活することになった。

そりゃぁ、もう、ね。毎晩毎晩、ユリウス腕枕で寝られる私の涎の量が増えたのなんのって。

「あたしが言えたことじゃないけどさ、変なことしてるよな」

ユリウスはドーナツを配りながら、私の作った機材に目を向けて、そんなことを言ってくる。変て、人聞き悪いな。

「新人類のための新たな機材を作ってんの。変、とか言わないで」

「カカカ、悪い悪い」

ちょっとぶすくれてみたら、ユリウスは悪びれる様子もなく謝った。

 「いただきまーす!」

レオナが元気にそう言って、ドーナツを口に運ぶ。

「で、要するにバイオフィードバックみたいなもんなんだろ?」

「まぁ、近い、と言えば近いかな。

 別に、自分の体を調整するわけじゃないから、そもそものバイオフィードバックとは違うけど」

「脳波で機械を動かす、ってんだろ?」

「そう。手元にある測定器で脳波を検出して、それを電気信号にして機械へ送って操作する、

 荒っぽく解説するとそんなとこ」

私が説明すると、ユリウスは怪訝な顔をして

「そんなの、別に電気だけで良くないか?たとえば、シャトルの無線操縦かなんかみたいにさ」

と言いながら紅茶をすする。

「それだと、細かいことまでできないんだよ。

 私が目指してるのは、例えば、コロニーの外壁の修理とか、そう言うこと」

「あぁ…なるほど、そうか」

納得したのかユリウスは、宙を見つめながらそうとだけつぶやく。

「それに、電気信号だと、ほら、例の素粒子が、ね」

私は、そのことも付け加える。

 ミノフスキー粒子の発見から、数年。革新的な技術が発展するとともに、それは地球連邦と対立関係にあり、

ジオン共和国を名乗って独立を宣言したサイド3との軍事的思惑に絡め取られた。

素粒子本来の性質を利用した電波妨害は、

これまでの通信やレーダーを利用した兵器誘導と言った電子戦を、一瞬にして無効化する効果を持っている。

軍事能力的遂行能力が無条件に一世代退化させられることになった。

それに伴い、ジオンは、ミノフスキー粒子を利用した核反応コントロール技術を応用して小型の熱核融合炉を開発、

それをモビルワーカーのような機体に積み込んで、高いエネルギーを持たせた人型の兵器を開発した。

ミノフスキー粒子によって退化せざるを得なかった軍事作戦上、新たな戦術として発案されたのが、

この人型兵器による汎用的な任務遂行。

特に、これまでのような遠隔デジタル戦術の利用が出来なくなった以上、

近接戦闘による白兵戦をいかに優位に進めるかがネックになってくる。

戦闘機や戦艦に求められてきたようなスピードやステルス性能ではなく、必要なのは、小回りと汎用性、なんだそうだ。



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