過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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560: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/08/14(水) 22:48:26.27 ID:p5dyD009o


UC0075.12.1

 って、意気込んだはずなのに。まったく、慣れないことはするものじゃない。

二か月前に一念発起で、企画室の仕事をする傍らに人工知能の研究を始めてはみたが、

そもそも私の専門はマン・マシン・インターフェイス・デバイスの開発。

人からの指示が考慮されていない人工知能のことなんて、基礎的な理論以外に知識的蓄えはない。

結果、寝る間も惜しんで論文や理論書を読む必要があったのだが、無理がたたって、一気に体調を崩してしまった。

「だぁから無理しすぎだっつったろ」

キッチンでオートミールを作りながら、ユリウスがそう言ってくる。

「ぐぬぬぬ」

悔しいけど、ユリウスの言う通り過ぎてそんなうめき声しか出てこない。

もっとこう、慰めの言葉とか、そう言うの言ってくれても良いんじゃないの!?

「あんたにぶっ倒れられると、あたしまで研究が手につかなくなるんだからな。ホント、止めてくれよ、無茶はさぁ」

うん、よし、許す!今のは100点満点中、95点!

 ユリウス印のオートミールをおいしくいただいてから、一緒に湯船に浸かった。

ユリウスはしきりに私のことを心配して、肩をマッサージしてくれたり、

他愛もない話に付き合ってくれたりしてくれた。

ビタミン剤を飲んで、それから、飲み合わせが良くないかもしれないから、と、あまり良い顔はされなかったけど、

以前にユリウスが調達してきてくれた睡眠導入剤も胃の中に放り込んだ。

 確かにユリウスの言うとおり。私は、疲れすぎている。少しだけでもいい、ゆっくりと休む必要がある。

 私はそのまますぐにベッドに潜り込んだ。

ほどなくしてユリウスも来てくれて、私の隣に横になって、いつものようにグイッと腕を伸ばしてくる。

私は、彼女の腕を枕に、一回り大きい彼女の胸元に顔をうずめた。

「…ムラムラしない?」

「病人相手に欲情するほど、飢えてないよ」

ちょっと誘ってあげたのに、そんなことを言われてしまった。残念。

そうは言っても、私の方も、疲れと、薬が効いてきて、意識がぼんやりとしてくる。

体の力が抜けてまるで沈んでいくように、その心地よい気だるさに身を任せて、私は眠りに落ちた。



―――ママ、ちゃんと寝ないと、ダメだよ




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