過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/08/30(金) 01:17:36.99 ID:woWQEVjWo
前の戦争で落とされたコロニーを、住民を虐殺してまで奪取させられたシイナさんにとっては、
もっとつらい出来事だっただろう。でも、だからこそ、彼女はあの地へ行ったんだ。シイナさんは、いつか言った。
「私は、死なせちまった以上の人を助けてやんないといけないんだ」
って。
その命に代えても、罪が雪がれるでもないけど、それでも、ひとりでも多くの命を救って、
そして、救えなかった人のために、祈らなきゃいけないんだ、って。
その言葉は私の胸にも響いていた。コロニーのことだけじゃない、私も地球方面軍として、緒戦で連邦軍と戦った。
モビルスーツのレバーを引いて、戦闘機や戦車を破壊した。何も疑わずに、なんの疑問も持たずに…
その行為の意味が分かってしまっていたから、私もシイナさんと一緒にアイルランドへ行かなきゃ、と思った。
アヤが止めてくれなかったら、ロビン達を置いて、向かっていただろう。それが良かったのかどうかわからない。
でも、戦争のさなかでも観光客や、時折訪れる傷ついた兵士たちの相手をしていたら、吹っ切れるところもあった。
アイルランドに行かなくても、私には、出来ることがあった。この場所で、そういう人たちを助ける…
この戦いの続く世の中で、誰もが心を休めることのできるこの場所を守ることもまた、
私にとっての、“祈り”なのかもしれなかった。
まぁ、もっとも、アヤと、ロビンにレベッカに、オメガ隊の皆と一緒に居られる嬉しさもあるんだけどね…
でも、それに浸ってばかりいるわけじゃ、ないんだ。
「手当てをしてるとさ」
シイナさんが、続ける。
「ありがとう、なんていうのさ、あいつら。こっちが謝ってやりたいくらいなにの…。
私なんかに、礼をする必要なんてありゃしないのにさ…」
シイナさんは、かすかに目を細めた。彼女からは、悲しみだけが伝わってくる。
「それはきっと、“許し”なんだよ」
「許し?」
「うん…ありがとう一つで、ひとり分の、許し…」
私が言ったら、シイナさんは黙ってうつむいた。バーボンを、クッと飲み干して、
「許し、か…」
とつぶやく。相変わらず、悲しい感じばかりが伝わって来るけど、仕方のないことかもしれないな。
いつの日かシイナさんが、今の気持ちと、それ以外を割り切っていられるようになれれば…
私は、そう願ってやまなかった。シイナさんのために、そして、死んでしまった人達のために…。
パタン、と音がした。ホールの入り口の方を見たら、そこには、ロビンが居た。
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