過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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617: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/09/01(日) 11:44:25.84 ID:8hpv4eXMo

「プル、ちょっと下がってて」

あたしはプルにそう伝えて、扉から距離を置かせて、ハッチのハンドルを回した。すぐに、音もなくハッチが開く。

中を確認すると、人が1人立ち止まれる程度のスペースがあって、そのすぐ先に、もう一枚ハッチが見える。

良かった、図面どおりだ。

 あたしは中に入って、それからプルもその狭い空間に招き入れる。

後ろのハッチを閉じてから、今度は慎重に艦内へ続いているだろうハッチのハンドルを回す。

この先は空気がある可能性が高い。

音も響くし、なにより、エアーでハッチが開かないか、逆に勢い良く開いてしまう恐れもある。

ゆっくりとハンドルを回して行くと、フシューという音が漏れ出した。

ハッチの隙間から、向こう側のエアーが入り込んでいるんだ。

あたしはしばらくその位置でハンドルを動かすのをやめて、この狭い空間に空気が充填し切るのを待つ。

ものの2,3分でエアーが漏れてくる音がやんだ。これなら、大丈夫のはず…あたしは、ハンドルを一気に回した。

ゴンと音がして、ハッチが開いた。

 腰に挿しておいた、銃身を短く切り詰めたデザインのサブマシンガンを手にとって、ハッチの向こう側を覗く。

そこは小さな小部屋で、工具やエンジン補修用のものらしい部品が整頓されておかれていた。

部屋の反対側の壁にはドアがある。図面どおりなら、あの向こうはエンジンルームだ。整備員が居る可能性がある…。

プルを部屋に引き入れて、すぐにハッチを閉じる。

それから、部屋の棚の影に身を隠して再度、コンピュータの図面を開く。

「これから、どうするの?」

プルが心配そうにそう聞いてくる。

このサイズの船だ。エアーを行きわたらせるために、絶対どこかに通気ダクトがあるはず。

この部屋には、メインダクトからの枝分かれが来ているらしい。

位置的には、天井…?あたしは、部屋の天井を見上げた。そこには、頼りない金網でふさがれた穴ぼこがある。

この枝分かれのダクトが人の通れる太さならいいけど…。

「あそこから行くよ」

 あたしは飛び上がって、金網に取り付いて中を覗いた。

それほど大きい、というわけではないけど、でも、さっき見た対空砲の砲口くらいのサイズはある。

狭いけど、なんとか通れそうだ。あたしはナイフを取り出して金網と天井の隙間にねじ込んでひねった。

メキっと音を立てて、金網が宙に浮く。プルを先に穴に押し込んで、あたしは後から入って、金網を元に戻して、粘着シートで固定する。

こうしておけば、逃げるときにもつかえるかもしれないもんね。

 あたしはプルのお尻をつつきながら、タクトの中をゆっくりと這って行く。

コンピュータ上の図面では、このダクトは合流と分岐を繰り返している迷路だ。

それに生活区域の天井裏も通っている。物音は極力立てるべきじゃない。



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