過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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636: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/09/01(日) 23:52:32.19 ID:8hpv4eXMo

「こちら、マライア。博士、そちらの準備は?」

<あぁ、アトウッド。こっちは、研究用の資材運搬、って名目で、食料や医療品なんかを輸送船に積んでもらった>

「運搬?そんな、どこかに行く当てがあるんですか?」

あたしが聞くと博士は笑って

<難民コロニーへの物資輸送だ。あっちとは、多少、連絡を取れているんでな>

と言ってきた。なるほど、それなら、発進準備もいい具合に進んでいるだろう。ここからは、時間が勝負。

メルヴィが居なくなったのがバレた段階で追手がくるから、出来ればそれまでに輸送船を発進させて、

モビルスーツで暴れておきたいところだ。

「了解、これからそっちへ向かいます」

<あぁ、待ってるよ。急いでくれ>

博士の返事を待って、通信を切った。

 あたしは、4人にノーマルスーツを着こませて、来た時を同じようにダクトへと入った。

今度は、あたしが先頭で、その後ろに、オリヴァー、モニク、メルヴィ、カタリナと続いて、最後尾に、プルだ。

 輸送船のケージには、メインダクトがそのままつながっている。

何かトラブルがあったときに、一番エアーが抜けやすい場所だ。

その分、素早く再充填が出来る様に、そんな構造になっているんだろう。あたし達にとっては願ってもないことだった。

 あたし達は、難なく、ダクトでケージの天井に辿り着いた。

下を見下ろしたら、そこには、あたし達のシャトルとサイズは同じくらいだけど、

出力の高そうなエンジンを積んだ輸送船があった。

「博士、こちら、マライア。ケージの天井に着きました」

<了解。人払いは済んでるから、降りてきな>

博士の言葉に、あたしは、金網を押しのけてケージへ出た。そこは、思ったよりも狭い空間だった。

この輸送船一隻しか置いてない。

「博士、ここは?」

「この船は、ケージが隔壁で仕切られてるんだ。有事の際に、被害が広がらない配慮さ」

博士がそう言いながら眼下で手を振っていた。

 あたし達は博士の下に降り立った。オリヴァー達に博士が作戦を説明する。

あたしはその間に、無線機を取り出した。

「ルーカス、聞こえる?輸送船ケージに到着。これから、モビルスーツケージに移動するから、接近お願い。

 見つからないようにね」

<了解。万一に備えて、ミノフスキー粒子散布の準備も整ってます。

 マリは、ゼータを隠していたデブリからさらに戦艦近くへ向かいました。合図で、いつでも拾いに行けます>

「ありがと。マリ、聞こえる?」

<マライアちゃん、聞こえるよ。大丈夫?>

「うん。脱出のときに、デッキの一部を破壊するから、その光が見えたら、援護しに来てくれると助かる」

<任せて!>

マリの元気のいい声が聞こえる。そう言えば、マリ、ゼータに乗ってるんだよね…大丈夫かな?

あの機体、あたしには扱いやすいんだけど、基本的にすごく敏感でクセっぽいんだよね…

うまくコントロールできてると良いけど…。




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