過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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67: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/17(月) 21:46:25.01 ID:shr/BI9J0


 「で、これからのことはどうするつもりなんだ?」

ジョニーに聞いた。するとジョニーはまたニヤっと笑って見せて

「考えがある。マーク、一緒に来てくれ。お嬢さんたちは、この部屋で待機だ。何があっても、部屋から出ちゃダメだからな!」

と言って立ち上がった。俺も黙ってイスを立つ。すると、ニケがジョニーに飛びついた。

何かと思ったら、ニケは半べそをかいている。

「行かないで、ジョニーさん!」

「ははは。大丈夫、心配ないさ」

ジョニーはそう言ってニケの頭を撫で、それから思い出したように、ポケットから何かを取り出した。

それは、軍の認識票のようなものだった。

しかし、そこに刻まれている名前や軍籍ナンバーはなく、ユニコーンの絵柄だった。

「お守り代わりだ。身に着けておくんだぞ?ルナチタニウム製の特注品だからな!」

ジョニーはそれを、ニケの首にかけてそっと彼女を体から離した。それから俺にかぶりを振って

「行こうか」

と言ってきた。俺は黙ってうなずいて、ジョニーのあとをついて行った。

 部屋を出て、廊下を歩く。ジョニーはどこか満足げな表情をしていた。

「で、話だが」

彼の顔を観察していた俺にそう話しかけてくる。

「奴らは、俺を発見できなければ、この船ごと沈めるつもりでいる」

「な、なんだと?」

「逃げ場のない海の上で俺目当ての臨検をする理由はひとつ。この船に俺が乗っていることが割れちまってるからだ。

 フィリピンでも追われていた気配はあったんだが、うまく巻いたつもりでいた。相手にも、勘の良い奴がいるらしい」

ジョニーは笑った。そもそも、彼はいったい、なぜ追われているんだ?

それについて聞いてみると、彼は肩をすくめて

「そいつは知らな方が良い。知っちまったら、万が一のときに、あんた達にまで迷惑かけちまうからな」

と言ってみせた。

 ティターンズが権力を握ってからというもの、スペースノイドやニュータイプが根こそぎ狙われている。

しかし、ここまで強烈な追跡は初めてだ。テロリストか、反政府組織にでも参加しているのか?

元ジオン軍人だってことは、その可能性は大ありだが…

 そうは思っても、実際は彼の言うとおりだった。これ以上面倒を抱え込むとロクなことにならない気がする。

ここで彼に会ったという事実は、なかったものにしておいた方が身のためなのかもしれない。

「わかった。深くは聞かない。それで、どうするんだ?」

俺が話を流すと彼はふっと表情を替えて

「簡単。俺が投降すれば、それで済む」

と言い放った。




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