過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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713: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/09/10(火) 01:52:09.01 ID:QsUoJHLUo

「マリ、どうしたの?」

ママもマリの異変に気が付いてたみたいで、マリにそう聞く。

「うん、ごめんなさい、なんだか食べたくないんだ」

マリは静かにそう言う。

「私のサラダ?お、おいしくできたと思うんだけど…い、いやだった?」

私は心配になって聞いてしまった。でも、マリはぶんぶんと首を横に振って

「そうじゃないよ、カタリナのサラダ、食べてみたい。でも、食べたくないんだ…」

と言う。どういうこと?そう思ったら、急に母さんが立ち上がった。

「マリ、あんた…」

母さんはそう言いながら、マリのおでこに手を当てる。そしてすぐに険しい顔をした。

「…40度は出てるな…アリス、悪い、すぐに氷嚢頼む」

「あら、具合い悪かったのか」

母さんは、ママとそんなやりとりをしたと思ったら、そのままマリを椅子からグイッと持ち上げて抱き上げた。

まるで大きい赤ちゃんみたいに、マリは母さんに抱っこされる。

 母さんはそのまま、マリを部屋に運んで行った。マリ、体調悪かったんだ…

だ、大丈夫、かなぁ…あのマリが食事もできないなんて、よっぽどのことだよね…

 私は少し心配になってママを見た。ママは私の視線に気が付いて

「大丈夫、ただの風邪でしょ」

って言って笑ってくれた。私はその言葉と笑顔に、なんだかちょっとだけ、安心できた。

 それから、私とママは二人で夕食を食べ終えて、片づけをしてから部屋に向かった。

母さんがマリのベッドに寄り添うようにして、何かをやっている。

「どう、様子は?」

ママが聞くと、母さんは苦笑いを浮かべて

「なにかの感染症みたいだ。ケガとかはないから、破傷風ってわけでもないんだけど…

 反応的に見て、細菌、ってよりは、ウィルスかなにかのセンの方が濃そうだな」

「だとすると、特定は難しそうね」

「そうなんだ」

母さんは肩をすくめた。そんな母さんの手をマリがギュッと握る。

「ユーリ母さん、私、死んじゃう?」

マリは、とっても辛そうに、怖そうに、母さんにそんなことを聞く。でもそれを聞いた母さんはカカカって、笑った。

「こんなんで死んだら、コロニー作らなきゃならないくらいまで人間が増えたりしないよ。安心しな」

母さんがそう言ってマリのおでこを撫でる。
 


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