過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/09/10(火) 01:57:06.48 ID:QsUoJHLUo
「そっか。今切ってくるから、待ってろな。レナちゃん、良かったらお茶でも出すからさ、すこしゆっくりして行ってくれよ」
「ふふ、お邪魔しちゃ悪いですから、すぐにお暇しますよ」
「あ、母さん、私が切ってカタリナに持って来るから、オレンジ頂戴!」
マリがそんなことを言って、バッグに手を突っ込んだ。でも、私の気持ちは、ちょっと違った。
オレンジも食べたいけど…でも、それよりもしてほしいことが、実はあるんだ…。
「マリ…」
私はそう言って、マリを呼び止めていた。
「ん、なに、カタリナ?あ、オレンジが良い?リンゴ?」
「ううん、マリ、行かないでここにいてくれない?
お話できる元気はないかもしれないけど、ひとりになっちゃうと、なんだかさみしいかも、って思って…」
私が言ったら、マリは一瞬キョトン、って顔をしたけど、すぐにあの真剣な表情で
「うん、分かった!一緒に居るよ!」
なんて言って、私のベッドのそばに座り込んだ。
「見てて上げるから、ゆっくり眠ったほうが良いよ!」
いや、フルーツは食べたいんだけど、な…そんなことを思ったけど、マリの言葉が嬉しくって、私はうなずいて目を閉じた。
熱が高くて、暑いし、呼吸も苦しいし、全然、楽でもなんでもないんだけど、それでも。
目を閉じても、そばにマリがいるのが分かる。なんだか、それが、私にはとっても嬉しくて、暖かく感じられていた。
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