過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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719: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/09/10(火) 01:57:06.48 ID:QsUoJHLUo

「そっか。今切ってくるから、待ってろな。レナちゃん、良かったらお茶でも出すからさ、すこしゆっくりして行ってくれよ」

「ふふ、お邪魔しちゃ悪いですから、すぐにお暇しますよ」

「あ、母さん、私が切ってカタリナに持って来るから、オレンジ頂戴!」

マリがそんなことを言って、バッグに手を突っ込んだ。でも、私の気持ちは、ちょっと違った。

オレンジも食べたいけど…でも、それよりもしてほしいことが、実はあるんだ…。

「マリ…」

私はそう言って、マリを呼び止めていた。

「ん、なに、カタリナ?あ、オレンジが良い?リンゴ?」

「ううん、マリ、行かないでここにいてくれない?

 お話できる元気はないかもしれないけど、ひとりになっちゃうと、なんだかさみしいかも、って思って…」

私が言ったら、マリは一瞬キョトン、って顔をしたけど、すぐにあの真剣な表情で

「うん、分かった!一緒に居るよ!」

なんて言って、私のベッドのそばに座り込んだ。

「見てて上げるから、ゆっくり眠ったほうが良いよ!」

いや、フルーツは食べたいんだけど、な…そんなことを思ったけど、マリの言葉が嬉しくって、私はうなずいて目を閉じた。

 熱が高くて、暑いし、呼吸も苦しいし、全然、楽でもなんでもないんだけど、それでも。

目を閉じても、そばにマリがいるのが分かる。なんだか、それが、私にはとっても嬉しくて、暖かく感じられていた。
 


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