過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/09/12(木) 00:41:33.06 ID:rxqo84eno
「手を挙げた相手が悪かったな。俺たちゃ、元連邦の軍人だ。生きてママの顔を見れると思うなよ」
男の中の一人が言った。でも、マリ達は動じなかった。それどころか、マリなんかは鼻で笑って
「あんた達、軍人だったの?へぇ、でも、どうせ人も殺したことのない、
この地球で威張り腐ってただけで、宇宙にも出たことのない弱虫でしょ?」
なんてことを言いだした。
「ガキが、黙らせてやる!」
男の一人がマリを殴りつけた。でもマリはそれをするりと躱して、男を、今まで見たことのない、鋭い目つきで睨み付けた。
「あんた達は、人を殺す、ってどういうことか、知ってるの?
殺されるかもしれない、って恐怖を知ってるの?
一瞬でも気を抜いてもダメ、油断しても、怖がって、身を引いてもダメ。
そんな経験をしたこと、ないでしょ?」
そう言ったマリのその眼は、男たちに『わたしは、あるんだよ?』と言うことを伝えるには十分な雰囲気だった。
男たちが一瞬たじろぐ。
「ガ、ガキが!知った風な口をききやがって!」
「そ、そうだ!こんな小娘に何ができるってんだ!」
男たちは、マリに浴びせかけられた視線の威圧から抜け出るように口ぐちにそう言うと、一斉に3人に手を伸ばした。
囲まれていたんじゃ、避けるなんてできなかった。
まるで、3人は、今まで私たちが蹴っていたサッカーボールみたいに、蹴られて、殴られて、男たちの間を転がっていく。
「マリ!ぐはっ!」
ラデクくんが叫ぼうとして、お腹を蹴られてうずくまる。
すこしも経たないうちに、3人とも、その場に転がって動かなくなった。
「くそ、時間取られた…おい、あいつを探せ!」
ディーノくんのお父さんらしい人が、周りの人たちにそう言う。
でも、散らばりそうになったそのときに、マリの手がピクリと動いて、ひとりのズボンのすそを捕まえた。
「行かせない…行かせないんだから…!」
マリは口から血を流しながら、うめくように言った。
ズボンをつかまれた男が、脚を大きく振り上げた。あれは…ダメ!
考える暇もなかった。気が付いたら私は駆け出して、マリを庇うようにして上に覆いかぶさっていた。
次の瞬間、重くて鈍い痛みが脇腹に走る。
「ひぐっ…」
思わず、そう声が漏れた。痛い…痛いよ…
「か、カタリナ!」
マリの声が聞こえる。
この人たち、なんでこんなにひどいことするの?なんでよ、私達、ただ楽しく遊んでただけなのに…
なんでこんなことになってるの?この人はお父さんなんでしょ?それなのにディーノくんに手を上げるなんて、どうして?
なんでよ?家族なんじゃないの…?
私の知っている家族は、もっとあったかくて、幸せで、優しくて、それで…それで…
自分よりも大事にしてあげたくなっちゃうくらい、大好きなのに…
あなたはどうして、ディーノくんに暴力なんてできるのよ!?そんなのは違う、間違ってる…!
そんなのは、そんなの、いくら血がつながってたって、そんなことをする人は、家族なんかじゃない!
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