過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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743: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/09/14(土) 00:01:25.31 ID:xj1B6uGxo

「そっか…ふふ、マリ、ね。レオナ、あんた、マリを見くびっちゃダメよ?」

「え?」

「あの子は、あんたが思っているより、ずっとたくましくて、ずっと頭が良い。

 私たちが思っている以上に柔軟で、自由だよ。私たちがどれだけあの子にしてあげられているかわからないけど、

 あんたが変に意気込まなくたって、あの子は、私達以外からの愛情も、きちんと認識して、

 それを味わってくれている。あの子は、変わってるけど、でも、今はすくすく育ってるよ」

アリスさんは可笑しそうな表情でそう言い、それから、いつにない、穏やかな声で

「だから、やせ我慢はやめなさい。甘えたいときは、甘えたっていい。

 あんたを愛してあげたからって、マリの方をおろそかにする、なんて、そんなことないことくらいわかるでしょう?」

と言って、レオナの手を握った。レオナの頬には、涙が伝った。

 それからレオナは、言葉もなくうなずいて、アリスさんに引き寄せられるようにして、その腕の中に納まった。

 その様子を、私はアヤと手を握って眺めていた。マライアが見たかった、って言っていた意味がなんとなく分かる気がした。

もしかしたら、戦いから逃れてきた私たちは、こう言う物を求めて、今までやってきていたのかもしれないな…。

祈りや、想いが、形になって、繋がりになって、この戦争の続く世界を繋ぎとめて行くんだって、そうとすら思える。

アリスさんがそうだったように、私とアヤがそうだったように、敵も味方も、ジオンも連邦もない。

そう言うのものを越えて、私達は繋がれるんだ。ただ一つ、幸せを見つけたい、その想いだけで…。


 


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