過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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765: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/09/21(土) 01:17:39.94 ID:2Wyk15q9o

 ロビンとレベッカはテーブルに人数分のお皿を並べてくれる。

私とレオナで手分けしてパンケーキを焼いてホールに運んだときには、マリオンも無事に帰ってきていた。

「あぁ、おかえり、マリオン。大丈夫だった?」

私が聞くとマリオンは、柄にもなく

「風が…雨も、すごくて…」

となんだか一人で慌てている。ハリケーンは初体験なんだろう。そんなに怯えなくっても、大丈夫だよ。

 私はマリオンをなだめて、買ってきてもらった予備の電池を受け取ってから、とりあえずイスに座らせた。

「ここ…大丈夫でしょうか?」

「大丈夫。こんなの、この時期は2週に一回のペースで来ちゃうこともあるんだから」

私はそう言ってあげながら、みんなのカップに紅茶を注いで、イスに着いた。

 ロビンとレベッカにレオナは、目をキラキラ輝かせてパンケーキを頬張っている。

マリオンもそれをみて少し安心してくれたのか、小さく切ったパンケーキを控え目に口に運んだ。

この子ってば、本当に大人しいなぁ。すこしアヤに分けてあげたいよ、この感じ。

 「ぬわぁ!レオナ!あたしの食べたでしょ!?」

「わ、私じゃないよ!」

「じゃぁ、誰が!?せっかく切っておいたのに!」

「そうなんだ、小さいからバレないかと思ったのに」

「レオナァ!」

…マライアにも、分けてあげたい、かな。

 そんな様子を見ていたら、不意にロビンと、それに次いでレベッカが、何かに気が付いたみたいに、顔を上げた。

私にも、なにかが触れた。誰か、来る?どうしたの、そんなに焦って…?

 ドンドンドン!

思った通り、玄関のドアが激しくノックされた。

 そのとたん、マライアがイスから飛び降りるみたいにして、臨戦態勢に入る。

アヤに、頼む、なんて言われて張り切っているのは分かるけど、すこし落ち着こうね、マライア。

 ドンドンドン、と再びノックの音。まぁ、マリオンがこの様子なら、そうなってるんじゃないかとは思っていたけど、ね。

「おい!アヤちゃん!レナちゃん!いないのか?!」

ユーリさんの怒鳴り声がする。怖がっているみたいな声が、他に3つ。アリスさんに、マリに、カタリナだ。

 「なんだ、ユーリさんか」

マライアはくたっと脱力してそうつぶやくと、

「レナさん、あたし出てくるよ」

と言ってホールから玄関へと向かって行った。

 私も、それを見て席を立つ。

「ん、レナさん、どうしたの?」

レオナが不思議そうに聞いて来た。

「パンケーキを追加で焼いてくるよ。食いしん坊が、増えるみたいだからね」

私が言ってあげたら、レオナも気が付いたみたいで、ニコッと笑顔を見せてくれた。

「それなら、私は、タオル持ってこようかな」

「うん、そうだね。お願い」

レオナもパタパタと食堂を出て行った。


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