過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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795: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/10/01(火) 00:07:32.61 ID:ObsLsi9Ro

 あたしはもう、半分パニックになりながら、それでもマリオンに怒鳴った。

「マリオン!ロープを引っ張って!力いっぱい!」

「は、はい!」

マリオンの声が聞こえて、体がグイグイと引っ張られる。やれ、やるしかない、マライア曹長!

やれる、あんたならやれる!うぅ、こわっ…い、行くよ!

 あたしは窓枠においた足と片方の手で庇を突っ張って体を支えながら、

自分の体とロープの間にナイフをねじ込んで力いっぱいひねった。

 ブツっ、と、瞬間的に体に掛かっていたテンションが抜ける。それと同時にあたしの体は窓枠の中に吸い込まれた。
部屋の中に飛び込んだあたしは、そのままロープをひぱってくれていたマリオンの腕の中に飛び込んで、

いや、大激突して、マリオンを下敷きに盛大に床にぶっ倒れてしまった。

 うぅ、痛い…で、でも、助かった…あぁぁぁぁ、こ、怖かった…戦闘よりも怖かったかもしんない…

胸に安心感が湧いてくるのと同時に、全身から力が抜けて行くのが分かった。

あたしはその脱力感に身を任せて、ぐったりと横たわる…マリオンの上で。

「良かった、うまくいって」
 
マリオンの声が聞こえてきた。あぁ、うん、ごめん、マリオンすぐに降りるから待ってね。

あたしは体を起こそうとして、体にマリオンの腕が絡みついているのに気が付いた。

マリオンを見やったら、バチっと彼女と目があった。

 もう、頭がおかしくなっちゃってたのかもしれないな。

目があった瞬間には、どちらからともなく、笑い声が漏れて、お互いにつられるみたいにして大笑いしながら抱き合っていた。

「だー!マリオン!怖かった!すっっっっごい怖かったよぉぉ!」

あたしはお腹がよじれるくらいに爆笑しながら、そんなことを大声で叫んでいた。
 
 


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