過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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818: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/10/07(月) 20:04:39.11 ID:m3HfRBlIo

 救助されてから、1年と半年。俺は相変わらず宇宙にいた。ここは連邦軍の宇宙艦隊の拠点の一つ、ルナツー。

俺はこれから、先日決まった配属先の部隊への合流のために、このルナツーを訪れていた。

 まだ歩きなれないサラミス級の艦内を、輸送ランチのケージから艦橋へと歩く。

 それにしても、部隊、か。正直、思い出すだけで胸が痛くなる。

それでも、この戦場を去れないのは、さが、なのかもしれないな。そう思いながらも、俺は艦橋へ急ぐ。

エレベータに乗り、降りた先には第一艦橋と書かれたパネルが掛かっていた。

「こちらが、君の所属する第9MS小隊だ」

艦長は続けて、すぐそばにいた二人を俺に紹介した。一人は、中年の男性、もう一人は、若い女性だった。

「わ!隊長、若い子来たよ!聞いてたよりもいい子そうじゃん!」

「ははは。まぁ、お前はうるさいからな。煙たがられないように、大人しくしておけよ」

「ちょ、隊長、それひどい!」

二人はそう言い合って笑っている。それから、まるで思い出したように俺に敬礼をしてきて

「ミカエル・ハウス大尉だ。よろしく頼む、マッキンリー少尉」

「マライア・アトウッド中尉です、以後、よろしく!」

と自己紹介した。

「ルーカス・マッキンリーです。よろしく、お願いします」

ドライでさばけた印象の、隊長と頭の軽そうな、中尉殿。それが、正直な第一印象だった。

俺は胸の内に湧き上がる強烈な感情をこらえて、二人に笑いかけた。その笑顔が、二人にどう受け止められていたかは
、いまだに、謎だ。

「さて、さっそくで悪いが、お手並み拝見と行こうじゃないか。

 ここのところ、ジオン残党の動きが活発になってきていてな。週に1度は、哨戒出撃があるんだ。

 そこで迷子になられてもかなわない」

隊長がそう言ってくる。俺は、姿勢を固めたまま黙ってうなずいた。

「まぁ、艦長も言ってたけど、気楽にね。あんまり緊張していると、体が動かなくなっちゃうからね」

マライア中尉がそう言ってくる。そんな彼女に、隊長がにらみを利かせた。

「それ、自分に言い聞かせてるんだろう、お前」

「た、隊長!それ、言っちゃダメ!あたし後輩って初めてなんだから、先輩風吹かさせてよ!」

中尉は、そんなことを言いながらプリプリと頬を膨らませていた。




 


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