過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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820: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/10/07(月) 20:05:45.31 ID:m3HfRBlIo

「隊長、前方1時に掃射!」

「任せとけ!」

マライア中尉の言葉を聞いて、隊長がビームライフルを連射した。敵部隊が塊になって、上方11時方向へ軌道を変えた。

「ルーカス、追いかけるよ!」

「りょ、了解!」

叫ぶのとほぼ同時に加速したマライア中尉の機体に必死になって追いすがる。

敵がそれに気づいて、こちら目がけてマシンガンを掃射してきた。中尉は、機体をロールさせてそれを華麗に躱す。

俺は、と言えば射線から距離を取って中尉の後ろに食らいつくので精いっぱいだ。

「ルーカス、行くよ!フォローお願い!」

「はい!」

俺の返事を待って、中尉はビームライフルを発射した。光跡がまっすぐに伸び、敵のドムの脚を貫いた。

射撃の腕も、恐ろしいほど正確だ。

 残りの二機が、バラバラに散らばる。中尉は、左に抜けた機体に照準している…なら、俺は右のやつか…!

俺はモニター上でもう一機に照準を合わせてレバーの引き金を引いた。一発目は、外れた!

続けざまに照準を調整しながらライフルを発射する。4発目でやっとドムの右肩を捉えた。

致命弾ではないが、やつの戦闘続行は不可能だろう。撃破、1だ。

「ふっふー!ルーカス、やっるぅ!」

中尉はそんな嬌声を上げた。

「い、いえ」

俺は、本当におこぼれをもらっただけだ。今の戦闘は、最初の一手から完全に中尉の目論見通り。

本当に、恐ろしい人だ。

「よーし、お前ら、俺の指示通りに、良くやった!」

「隊長はなんにもしてないでしょ!?」

得意げに言った隊長に、マライア中尉はそう吠えた。いつものことながら、このやり取りはなぜだか心地よい。

俺は、ヘルメットの下で思わず笑みを漏らしていた。自分でも、驚くことに。

 ピピピと、コンピュータから音が聞こえた。まだ来るか!?俺はレーダーに目を走らせる。

そこには、単機で、猛スピードで突撃をかけてくる機体が映り込んでいた。

「なに、このスピード!?」

マライア中尉の声が聞こえる。

「こいつは…モビルアーマーか?!気を付けろ!」

隊長も叫んだ。次の瞬間、マライア中尉のそばを、何かが飛び抜けた。速い!

「なによ、あれ!?なんか、すっごく怖い顔してたよ!?」

「まだあんなもんが残ってたか…機動力じゃ勝負にならないぞ!?」

あの機体、確か、ザクレロ、とかいうはずだ。

戦艦クラスのビーム砲と、MSを越える機動性で攻撃を掛ける、奇襲用のモビルアーマー…!
 


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