過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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94: ◆EhtsT9zeko[sage]
2013/06/20(木) 21:54:23.68 ID:d/VkRUTk0


 俺たちは、それからジーク達が隠れ家に使っているという、真新しい平屋の家に案内された。

この一帯は、コロニーが落ちた際の衝撃波と地震で壊滅的打撃を受けていたと聞く。

そんな状態から街を再建している最中で、どこに建っている建物を見ても、新しさが目に付いた。

この家には庭には、今はカバーが被っていて中までは見えないが、まるでハイスクールにあるような大きなプールまで付いている。

 建物自体は豪邸と言うには程遠いもので、あんな豪華なプールが付いているのが、なんだか不自然に思えた。

 俺たちは家に着くなり、シャワーを借りて、それから着替えも用意してもらった。

ずいぶん夜も更けたが、やっと食事にもありつけた。

 子ども達は、久しぶりに会ったレイラと一緒に寝るんだ、と言って聞かず、

結局レイラが引き受けてくれて、彼女の寝室で寝ることになった。

俺とハンナ、それからレオナは別の部屋をあてがわれ、ジークはリビングのソファーに横になった。

申し訳ない、と謝った俺に彼は

「まぁ、ゆっくりしていけよ。先は長いかもしれないんだ」

と言ってくれた。どこか、気位が高い、と言うか、得体の知れない自負を持っているように感じられる彼だが、

気遣いのできるこの感じは、ジョニーと通じるものを感じられた。

 部屋に入って寝ようとしていたが、先ほどの緊張のせいか、どうにも目がさえてしまっていた。

俺は、レオナやハンナを起こさないようにベッドから起き上がると、部屋の勝手口からそっと庭に出た。

 海辺の街ではあったが、陸の方から吹いてくる風で、さらっとしていて気持ちが良い空気があたりを包んでいた。

 煌々と月が輝いている。

 ほんの数時間前まで、あんなに緊張しっぱなしだったってのに。こんな良い夜風に当たっていると、それを忘れてしまいそうだ。

いや、今ならそれも構わないのかもしれない。




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