過去ログ - 杏「甘えちゃいけない」
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8:[saga]
2013/06/15(土) 01:20:20.97 ID:rH3krSfi0

・・・・・・



「Pさん、ちゃんと覚えてるよねっ?」

「わかってるよ、紗南。明日はゲームショップ巡りだろ?」

「へへッ。ごっ褒美、ごっ褒美♪」

「お手柔らかに頼むよ」

 いくらなんでも、アイドルにゲームを買ってあげるのはやりすぎなんじゃないかな? それに話を聞いてると、どうやら紗南と一緒にゲームをやるらしい。杏とは絶対にやってくれなかったのにさ。

 もしかしてプロデューサーって、ああいう元気な子が好きなのかな?

「あの、双葉さん」

 スケジュールをびっしり書き込んだ手帳を眺めていたら、後ろから急に名前を呼ばれてビックリした。

「橘か。なに?」

「いえ、その。べつに大したことじゃ、ないんですが」

 いつもクールなありすにしては、ずいぶんと歯切れが悪かった。そういうときは大抵、あの男に関する話題だろう。

 辛抱強く待ってあげると、ありすはようやく前置きから本題に移ってくれた。

「双葉さんにとって、プロデューサーはどういう人ですか?」

 意外な角度からの質問だったから、杏は一瞬固まってしまった。

「どうって、プロデューサーはプロデューサーでしょ」

「そ、そういうことではなくて、その……」

 ああ、そういうことか。ませた子だなぁ。

「まぁ、お母さんってところかな。世話焼いてくれるし。けど そろそろ親離れしようかなって」

「そ、そうなんですか。ふぅん」

「ま、ライバルは多いけどがんばってね、橘」

「はい。……あっ、いえ、べつに私は……!」

 わたわたと慌てるありすは見ていて面白かったけど、後日ありすがプロデューサーと買い物デートしていたって聞いて、ちょっと笑ってられなくなってしまった。

 プロデューサーには、もうちょっと節操をもってほしい。






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