34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/17(月) 20:32:36.56 ID:+xdrsuhW0
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けたたましく響く電子音に目が覚めた。
その音を止めようと枕元へと伸ばした手が空を切る。
寝ぼけた頭には聞き慣れた目覚ましの音ととの区別が難しかったのだ。
のっそりと、まるで冬眠から覚めた熊のように起き上がる。
そしてゆっくりと部屋を見渡した。
窓から差し込む朝日は見覚えのない家具たちを照らしていた。
そうだ。昨日は部屋には戻らなかったんだった。
ちひろさんを駅に送った後でビジネスホテルに泊まった事を思い出した。
万が一、ということもある。
ナターリアの行方がわからない以上、慣れ親しんだ部屋には戻れなかった。
彼女を部屋に招いた事はないのだが、予測される危険は避けるべきだという判断だった。
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