51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/19(水) 20:25:29.71 ID:EkFlE8iA0
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「P様ですね。お待ちしておりました。お部屋は1809号室です、お連れ様は先にいらしていますよ」
とあるホテルのフロントで受付を済ませる。
エントランスは煌びやかなシャンデリアに照らされていた。
普段、営業で利用するホテルよりもいくらかランクの高いホテルだった。
注意してみれば、内装もそれなりのものを使っているのだろうが、今の俺にその余裕は無い。
一歩進むたびに、心臓の鼓動が早くなる。
まるで、俺の胸を飛び出してこの場から逃げ出そうとするように。
一番逃げ出したいのは俺自身なのだが、それはできないのだろう。
封筒に入っていたのは3枚の紙と1発の銃弾。
それを俺に手渡した少女は言った。
行動の選択肢は俺にある、と。
しかし、実際にはそんなものはない。
俺に選べる行動は一つしか用意されていない。
目の前のランプが付くと、重々しくエレベーターの扉が開いた。
その中には誰も乗っていなかったし、乗り込むのも俺一人だけだった。
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