過去ログ - 恵美「もし私が日本に馴染めなかったら」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/15(土) 22:50:32.94 ID:aEntuCFko
最初に向かったのは昨夜突き止めたアパートだった。
オルバの話を聞く限り、最悪そこで二人同時に相手取ることになっても負けはしないだろうという計算だ。

階段を登り、魔王の済む201号室の前に立つ。
ドアの脇には「真奥貞夫」「芦屋四郎」と書かれた表札があった。

恵美(……ふざけた冗談ね)

『まおう』などと。
魔王にもあったらしい悪戯心が恵美の神経を逆撫でする。

一つ深呼吸し、覚悟を決めてからインターホンを押した。

「はーい」

来客が敵だとも知らない呑気な声が帰ってくる。
ドアが開くと、そこには長身の男が立っていた。

恵美(魔王じゃない……悪魔大元帥、アルシエル)

確信し、恵美が唾を飲み込む。
確かに魔力はゼロと言って良いほど感じられなかった。

恵美は名乗りを上げてから戦いを挑むつもりだった。
戦いと呼べるほどの争いにはなるまいが、せめて勇者としての誇りに相応しく、と。
だが、

芦屋「ええと、どちら様でしょうか? 新聞なら取る余裕はありませんよ。MHKなら、テレビはありません」

あくまで呑気に、まるでただの人間のようにそうアルシエルが言った瞬間。
恵美の脳内が沸騰した。


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