過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」
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646: ◆3Y/5nAqmZM[sage]
2013/06/21(金) 02:14:46.34 ID:1W1YjQfYo
「それで、どうなったんですか?今回の依頼・・・」

「バッチリです!かなり派手に暴れまわっていたようですし、なにより『名前』がわかったのが何より大きいです」

祖父と親交のあったらしい、ある『組織』からの『ある人物に関する情報を集めて欲しい』という依頼。

依頼に来た当初は、(こんな小さな女の子に勤まるのか?)と猜疑的な目を向けていた組織の職員は、彼女の『力』に目を剥くことになった。

『本来の名前』と『カースとしての行動範囲』、『嫉妬のカースドヒューマン』という三つのキーワードだけで、『北条加蓮』に関するありとあらゆる情報を、たった一晩で割り出してしまったのだから。

「彼女・・・加蓮さん、でしたか。これから、どうなるのでしょうね・・・」

「・・・そればかりは、私たちにはどうすることもできません。手に入る限りの情報は渡しましたし、それをどう使うかは彼女たち次第でしょう」

『見通す者の目(サードアイ)』。断片的な情報から、関連する『大小ありとあらゆる情報』を探し出し、真実を露にする、都の持つ特殊能力。

この力があれば、いつかきっと、秘宝の在り処もわかるはずだろう。由愛も翠も、そう信じている。

・・・もっとも、まだ覚醒が不完全なようで、本来なら『持ち出された日付』だけでも現在の在り処がわかるはずなのは、幸か不幸か、三人ともまだ知らない。

「・・・と、そろそろ終業の時間ですね。由愛さん、窓の鍵の確認を。翠さん、ちゃちゃっと報告書を書いてしまいましょう」

そうして、一日の業務を終えようとしたとき、ぴんぽーん、とエレベーターが止まる音。

「あら?ご依頼の方でしょうか・・・」

「・・・由愛さん、お茶の用意を。翠さんも、報告書は明日に回して結構です」

『いつ何時でも、真実を求める誰かの為に働くのが探偵の仕事だ』。祖父が最初に教えてくれた探偵の心得を胸に、都は一度ゆるんだ気持ちを引き締め直す。

遠慮がちなノックの音に、次の依頼は一体どんなものだろうか、期待を胸にドアを開けて一言。

「ようこそ、安斎探偵事務所へ!今回はどういったご依頼でしょうか?」


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