過去ログ - ヒイロ「インフィニット・ストラトス」
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8:argyle[sage]
2013/06/18(火) 18:43:26.52 ID:kNT4jt4OO
密室の中央に幼い子供が一人いた

密室は悪臭が漂い回りには物が散乱していた

子供は中央から密室の窓辺へと移動した

子供は空を眺め、そして鳥を見つけた


鳥のように空を飛びたかった


ふと、ズボンのポケットに入っていた携帯が震えた

メールを受信した事を知らせる振動だった

ズボンから携帯を取り出し内容を確認し、すぐさま密室から出て行った

内容は【そちらにISが数機接近中。直ちに撤退せよ】との事だった

外に出ると車が一台止まってた

車を確認するとスグに助手席のドアを開け座り込む

「今日も早かったな。飛ばすぞ、時間が無い。シートベルトはシッカリしとけよ。街まで逃げ切ればコチラの勝ちだ。」

ドライバーの男は無表情で尚且つ感情の無い声で話し、アクセルを思い切り踏み込んだ

子供は助手席の窓から空を眺めた

また鳥を見つけたが、すぐさま正面に向き直った

子供の顔も無表情だった

「……」

子供は何も喋らない、話さない、発しない、無意味な事はしなかった

子供には感情があまり無かった、完全にではないが、ほぼ無いようなものだった

子供は見た感じは4〜5歳位だろうか、そんな子供が血に濡れていた

怪我をしたのでは無い、寧ろこれは子供の血ではないのだ


殺した人間の返り血だった


ドライバーの男と子供はテロリストだった

子供は母親と父親の顔と名前を知らないし、自分の事も何にも知らない

彼は捨て子だった

そこをテロリストの人間が偶然見つけて拾って、人間の殺し方などを鍛えこませたのだ

故に、喜びを知らず、悲しみも知らず、怒りも知らずに生きてきた


人を[ピーーー]のに感情は不要

兵器として鍛える

など、子供には名前も人権も無かった

しかし、テロリストの一味の科学者が子供に名前を授けた

いつまでも名無しだと呼びにくいだの、おい、とかお前などでは反応しない時があるだの…と理由を付けては名前を与えたのだ

子供に与えられた名前は



ヒイロ・ユイ

この物語は、思春期を殺した少年の物語である







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