6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 01:29:53.36 ID:gu+QoQ2No
風があるとはいえ、暑いことには変わりなく、浮かんでいた汗が滴となり、頬に沿って流れた。
エレンはと見ると、彼もまたベッドの上で暑そうに眉をしかめている。
手近にあった薄手の教本を手に取り、扇いで風を送ってやると何か言いた気にこちらに視線を投げたが、結局は何も言わずに目を閉じた。
窓の外に目を向けると、先程まではなかった白い雲が山の向こうから顔を覗かせていた。
夏虫の声は少し小さくなった気がする。
彼らもこの暑さに参ってしまったのだろうか。
部屋にはいつの間にかエレンの寝息が響いていた。
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