過去ログ - 高槻浩太郎「明日、兄貴が嫁さんをもらう」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/19(水) 22:51:27.29 ID:RCrUArQZo
長介「そんな上流階級の社会で生き抜ける自信もなけりゃ、知恵もねぇ。
   かと言ってお嬢様育ちの伊織さんに、俺たちの生活水準は押し付けられねぇ」

浩太郎「……俺たちとはスケールが違いすぎるってことか」

長介「伊織さんは俺みたいな男じゃなくて、もっとスーパーマンみたいな男が
   娶ってこそだと思う。俺じゃあ、役者不足だよ」

浩太郎「なるほど……戦わずして最初から負けが決まってた、と」

長介「伊織さんには、本当にたくさんのことを教わったよ。今でも感謝してる。
   男としてのプライド。家族への責任の取り方。姉ちゃんとの向き合い方」

浩太郎「向き合い方?」

長介「本当言うと俺、姉ちゃんがアイドルになるの反対だったんだ。
   親父もおふくろも夜遅くまで働いてて、家のことはほとんど姉ちゃんが見てた」

浩太郎「確かにそうだったな。あのちっちゃい身体でよくやってたと思うわ」

長介「姉ちゃんはきっと、自分がやらなきゃ、って言う姉としての責任と義務を、
   一人でずっと背負ってたんだ。長女だからって言う、たった一つの理由だけで」

浩太郎「その上で、学校のこともして、アイドルとしての仕事もする、か……」

長介「あの頃は、俺だって頑張ってるんだ、って、姉ちゃんに認められたかった。
   でも姉ちゃんは、誰かに認められたくてやってるわけじゃなかった」

浩太郎「それは決定的な違いだな」

長介「ああ、それを伊織さんに一撃で切り飛ばされたよ。懐かしいな、もう10年か」

浩太郎「確かに、あの日から妙に兄貴が頼もしく見えたっけな」

長介「……そいつぁ、どうも。
   じゃあ浩太郎。頼り甲斐の有る兄貴のために、冷蔵庫からもう一本持ってこい」

浩太郎「まだ飲むのかよ! もう1時過ぎるぞ!」



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