過去ログ - フィアンマ「病室を、間違えていないか」ヴェント「ッ、」
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[saga]
2013/06/20(木) 22:43:24.07 ID:51Km9zTj0
魔術師には、通常、それぞれの得意分野というものがある。
勿論四大元素、願わくば五大元素であるエーテルも使えれば好ましいが、なかなかに難しい。
仮に様々なカテゴリーを飛び越えて様々な術式を行使出来る人物が居たなら、それは魔術師ではない。
魔神。
そう、呼ばれるものになる。
その為、目下のところ、基礎を学んだ彼女は専攻を考える事にしたのだった。
「…、風」
「風か」
四大属性は、土、火、風、水の四つ。
その中でも、彼女は風を選択した。
全てやってみて、学んでみて、適性を感じたのだ。
彼女はセンスとやる気があった為だろう、飲み込みは早く。
地頭が良いのか、彼女は基礎知識を元に、自分の手で術式を作り上げていく。
魔術師になるのは早いかもしれないな、とぼんやりと思う。
彼女の目的によっては、いずれ対立する日が来るかもしれない。
憂鬱な未来を想い、フィアンマはため息を吐きだした。
夜遅くまで、エウラーリアに魔術を教え。
そうしてフィアンマは、ようやく家に帰ってきた。
午前様となってしまったが、さほど疲れてはいない。
彼の生活は不規則そのもので、故に徹夜や昏睡が度々生じる。
その度に生活習慣を改めようかと思っては、職務上やはり不規則なのだった。
「……」
彼はシャワーを浴び、ベッドに横たわる。
そして日課のように、写真立てへと手を伸ばした。
「……、」
そこには、幼い自分と、先代のローマ教皇が写っている。
彼は生まれながらの孤児であり。
当時は枢機卿の一人であった先代ローマ教皇に拾われ、育てられた。
父性の象徴に選ばれるような性格の彼は、義父としてはとても厳しく。
優しくされてこなかった人間は、誰にも優しく出来ない。
優しくしようと頑張ったところで、きっとうまくいかない。
そして、こんな人間を誰かが愛する訳もない。
フィアンマは自分の事をそう判断し、誰を愛することもなく、毎日を怠惰に過ごしていた。
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