過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」
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768: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2013/10/11(金) 13:55:47.13 ID:6zJBbnnU0

 あの人が懸命なのもわかる。凛ちゃんが心配してくれてるのもわかる。
 でも、そうじゃない。

楓「あ、あの……」

楓「ほんとに、ごめんなさい……私が、巻き込んでしまって……」

凛「……」

 凛ちゃんの顔色が変わる。

凛「ばか! 楓さんのばか!」

 凛ちゃんが私の両肩をがしりとつかむ。その勢いに私はたじろいだ。

凛「いったい楓さんがなにをしたって言うの! なにも悪いことしてないじゃない!」

凛「楓さんが謝ることじゃない! なにひとりで抱えるの!」

凛「どうして!? ねえ、楓さんどうして!?」

 そう言うと凛ちゃんは、声をあげて泣き出した。
 あの人は、その姿を見て苦虫をかんだような顔をする。

P「凛の言うとおり。楓さんはなにも悪くないです」

P「むしろ謝るのは、僕のほうですから」

楓「でも……」

 ネガティブになっている私は、自分の至らなさを探す。
 そんなことをしても、なんにもならないというのに。

凛「Pさん……私、今日泊まってく」

P「え?」

 突然、凛ちゃんが言い出す。

P「おい、お前明日仕事あるんじゃないのか?」

凛「大丈夫! 大丈夫だから……」

凛「楓さんも……お願い……」

 返答に困る。
 ひとりでいたくないけど、大事な人たちを巻き込むのはいやだ。
 矛盾した想いを抱えて、私はどうしたいんだ。

P「まったく……スケジュール確認しておく」

P「僕も泊まる。それでいいなら」

凛「Pさん……うん、それでいい」

P「今の楓さんをひとりにするには忍びないですから。否は、なしで」

 決断できない私に、あの人は告げた。

 アンバランスな三人が迎える、夜。


     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



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