過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」
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798: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2013/11/02(土) 17:37:50.83 ID:FBIWJPwz0

ちひろ「楓さん、おはようございます」

楓「おはようございます、ちひろさん。今日も寒いですね」

 季節は2月。今年の東京はいつになく雪を見かける。
 私もブーツを新調した。気分転換だ。
 新年に受けた衝撃を、私はまだ引きずっている。

 凛ちゃんとデュオツアーをやりたいと、あの人は社長はじめ経営陣にプレゼンした。
 それは意外とあっさり通ったのだけど。
 私の体調と心が、問題だった。

 あれからしばらく、凛ちゃんが部屋に泊まりに来てくれたり、いろいろフォローをしてくれた。
 とてもありがたい。感謝してもしきれない。
 でも、彼女はソロ活動に立ち位置を動かすため、いろいろな雑務が多くなる。
 松が明けたころには、私はまたひとり。

 怖い。今まで寂しさを感じることはあったけど、怖いと思ったことは、なかった。
 私は、なんて弱い女になってしまったのか。

楓「Pさん」

P「はい?」

楓「今晩、一緒にいてもいいですか?」

 私は、あの人の部屋へたびたび訪れ、ぬくもりをむさぼった。
 あまりの恐怖に、どうにかなってしまいそうなのだ。

 アイドルとして、とても脇が甘く危うい状態であったに違いない。
 しかしあの人は、そんな私になにか言うこともなく、ただひたすらに私に与えてくれた。
 そうして、ようやくひと月。

 仕事はしているものの、どこか浮ついている。

ちひろ「眠そうですけど、大丈夫ですか?」

楓「ええ、大丈夫です」

 嘘ばっかり。
 まだ眠りが浅く、たまにうなされることもある。
 あの人はたぶん、ちひろさんにも私の状態を話しているだろう。
 ちひろさんは、それをわかっていて気遣ってくれてるのだ。

ちひろ「……無理は禁物ですからね?」

楓「肝に銘じておきます」



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