過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」
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818: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2013/11/08(金) 12:19:36.29 ID:Ko7SQAV40

楓「おばあちゃんの梅酒、かな」

凛「梅酒? ああ、和歌山だから」

楓「まあ、それもあるけど……なんかね、小さい頃おばあちゃんちに遊びに行ったときにね」

楓「甘酸っぱいにおいがするあれが、とても気になったの」

凛「へえ」

楓「梅酒って甘いでしょ?」

凛「はい」

楓「なんかのジュースって思ったのかな、こっそり飲んで」

凛「うんうん」

楓「そのままふらふらって、リビングで寝ちゃって」

 ぷっ。凛ちゃんが噴き出す。

楓「母親には怒られたけど、おばあちゃんに『そんなにおいしかったかい』って、持たせられて」

楓「もちろん小さいうちはそれ以来飲まなかったけど、こっち来てから時々送ってくれてね」

凛「そうなんだ。じゃあ今も?」

楓「ううん。おばあちゃんはまだ元気だけど、もう漬けるのめんどくさくなったって」

凛「そっかー、ちょっと残念」

楓「私の飲んだくれ人生は、そこがスタート」

凛「いや、飲んだくれって」

楓「でも、事務所じゃそういうイメージ、でしょ?」

 凛ちゃんが苦笑いする。

凛「そうですね」

楓「そうやって構えずにみんなが接してくれるのが、うれしいの」

 この事務所に来て、自分が軽くなったような気がするのは確か。
 凛ちゃんだって、ライバルと言えばライバルだけど、戦友? いや、心友かな。
 そんな心のつながりがいっぱいあふれてる。

楓「なんか、よかったなあって」

凛「なら、私もよかった」

凛「自分がアイドルやってなかったら、普通に高校生やって普通に大学行って」

凛「あまり個性もなく、のんびりやってたかなあって思ったり」

楓「でも、それもまたいいと思うけど」

凛「うん。でも、今の刺激ある生活が楽しくて。すごく仲間に恵まれたし」

凛「もう普通じゃいられない、かな?」

 ふたり笑いあう。
 なんだかんだと、私たちはどっぷりアイドル生活に浸かってしまったのだ。



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