過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」
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843: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2013/11/20(水) 12:15:58.01 ID:eSXSKrGz0

 その後もあの人の説明は続き、一段落したところで私たちの紹介がある。

凛「渋谷凛です。今回ユニットを組みます高垣楓さんとは、よきライバルとして一緒に仕事をしたいと思っておりましたので」

凛「このユニットで念願がかなったこと、大変うれしく思っています」

凛「みなさんに届けられる最高のパフォーマンスをお見せしたいと思ってます。よろしくお願いします」

 拍手が起こる。
 凛ちゃんのあいさつは淡々としているが、内に秘めた熱情を大いに感じさせるものだ。
 私も負けないように。

楓「高垣楓です。渋谷凛さんはご存じのとおり、ソロでもトライアドプリムスでも活躍している、わが社のエースです」

楓「その渋谷さんと私が組むことで、お互いの限界を超え、新たなステージが開けられればと思っております」

楓「きっとご満足いただけるステージにします。よろしくお願いします」

 私にも拍手をいただく。
 うぬぼれかもしれないけど、期待してほしいと思っている。
 自分自身、なにかが起こりそうな気がするのだ。

P「それでは、質疑応答に移らせていただきます。まずは代表の方から」

記者A「テレビ代表です。ではまず」

 質疑が始まる。
 今回の意気込みとか。新ユニットのコンセプトとか。
 無難な質問が並ぶ。

記者A「続いてテレビ出演の件ですが、計画がないということですがまったく出演しないということでしょうか?」

P「それにつきましては『Bleuet Bleu』として出演の予定がない、ということでございます」

P「渋谷、高垣。両名の単独出演はこれまで通り行います」

記者A「では、おふたりのユニットを観るにはステージで、ということですか」

P「はい。すべてはステージに存在します」

 あの人は言い切った。
 すべてはステージに。傲慢とも思えるその言葉は、自分たちの持てるものすべてをそこに投入するということ。
 決してフロックなどと言わせてはいけない。

 個別の質疑に移っても、訊かれることはステージオンリーの件。
 アイドルは画面の中にいるものだなんて、誰が決めたのだろう。

凛「もちろん私たちは、数々の番組で育てられたという意識もありますし、その恩恵を受けているとも思っています」

凛「でもその中でも、『いいものはいい』と。それは場所や時間に関係なしに、あっていいと」

凛「私も楓さんも、そこにあるのならぜひ観たいと、そう言われるくらいのパフォーマンスをお見せできれば、と」

凛「これは私たちのチャレンジです」

 凛ちゃんが気持ちを伝える。丁寧に。
 私もそう思う。

楓「凛ちゃんがすべて言ってくれました。私も同感です」

楓「私たちのすべてを。ステージにぶつけます」

 私たちの想いはほどなく記事になるだろう。
 この熱を、みんなに受け取ってもらいたい。今はただ、そう思っている。

 成功させたい。
 いや、成功させる。それだけ。


     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



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