過去ログ - モバP「いいお酒が手に入ったので」
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872: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2013/12/09(月) 17:42:53.73 ID:JDYiRPHF0
7月。来月にはツアーが始まる。
忙しさにかまけて、事務所に来て三年になったことも忘れていた。
私も、あの人も。
ユニットの練習に挟まれるようにテレビ出演。それくらい、私たちはユニットメインで動いている。
奈緒「なあ、凛。あたしたちが一緒にいてもいいのか?」
加蓮「そりゃあ前に、『ふたりのやってること見てみたいな』って言ったけど」
トライアドのふたりが、凛ちゃんに連れられレッスンスタジオに現れる。
凛「こういう時でもないと、奈緒と加蓮に見てもらえないから、ね」
久々のトライアドでの活動。歌番組の収録から直接ここへ来たらしい。
私と凛ちゃんのユニットは、大々的にプロモーションをかけているにしては、活動実態がつかめない。
何をするのか。何を魅せようとしているのか。
同僚のアイドルにすら、秘密だ。
『びっくり箱は、開ける瞬間が一番楽しいのだ』
そんなことを、あの人は言った。
それを、奈緒ちゃんや加蓮ちゃんに見せる。少しだけ。
凛「ふたりは、私と運命を共にしている大事な友達だから」
奈緒ちゃんが照れる。
凛ちゃんのその言葉には、重みがある。
その想いに、私もあの人も共感する。
だから。
凛「ようこそ」
楓「『Bleuet Bleu』の隠れ家へ」
私、凛ちゃん、作曲家の先生、そしてあの人。
ひょっとしたら、仔羊二匹を前に悪辣な顔をしていたかもしれない。
私たちの初めてのお客様。丁重におもてなしをするべきだ。
奈緒「お、おじゃましま、す?」
加蓮「なんで疑問形?」
疑問に思うのも当然かもしれない。
なにせあの人は、ピアノの前に座っているから。
P「ツアー開始までネタばらししないつもりだったけどなあ。でも、今日は特別、な」
そう、このツアーの監修はあの人なのだ。
先生と分担して、アレンジも務めることになっている。
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