179:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 15:40:07.25 ID:5tVhYlnK0
ユミル「……あれ? 生きてる」
我ながら間抜けな言葉が出たものだ。
ベルトルト「おはよう。と言っても夜なんだけどね」
すぐ上から声がした。
ユミル「ベルトルト?」
ベルトルト「ああ。そうだよ」
からくりは簡単だ。ベルトルトが腰を下ろした状態で私を抱きかかえていたのだ。
当然身長差で彼の声は上から聞こえる。
ユミル「随分と長い間寝てた気がするな」
頭に血が行ってない感覚がある。体に力も入らない。
ベルトルト「心配しなくていいよ。半日くらいだ」
ユミル「! そうだ。訓練で岩壁登らされて!」
ベルトルト「……」
ユミル「クリスタは!? サシャは!? というか夜中なのにこんな場所に」
ベルトルト「大丈夫。この場所は、もうそういう事を心配しなくてもいい場所だ」
この場所は見たことも無い森の中だった。ベルトルトは大きな木の根元に腰を下ろして、更に私はその彼を大きなベッドに見立てて眠っていた様だ。
ベルトルトの雰囲気はおかしかった。
全身が脱力感に包まれているというか、投げやりになってしまっているというか。
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