41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/22(土) 21:15:12.31 ID:G0BtzU/8o
メイド人形(触覚も、視覚も、聴覚も、臭覚もある)
メイド人形(けれど、何かを食べることはできない。味わうことはできない)
メイド人形(感情が動いた時に胸に痛みが走った頃もあったけれど)
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2013/06/22(土) 21:23:06.85 ID:G0BtzU/8o
メイド人形「やだ……やだ……」
メイド人形「少しずつ、私は私ではなくなっていく……!」
メイド人形「気がつかない内に、壊れていくんだ!」
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2013/06/22(土) 21:42:41.56 ID:G0BtzU/8o
勇者と魔王が戦ってから十二年後
部下「魔王様、新たな勇者が選ばれました」
部下「勇者の一族であることを隠し、生き残っていたようです」
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2013/06/22(土) 21:47:03.83 ID:G0BtzU/8o
新勇者「魔王……絶対に倒す! 諸悪の根源め!」
魔王「ほう……私が悪の源だと」
新勇者「じゃなかったら何なんだよ!」
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2013/06/22(土) 21:47:33.34 ID:G0BtzU/8o
魔王「信じないのならばそれで良い。聞き入れる耳を持たぬのならば殺すだけだ」
メイド人形「待って!」
魔王「勇者、来るなと言っただろう」
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2013/06/22(土) 22:38:00.31 ID:G0BtzU/8o
新勇者「嘘だ……ゆうちゃんは一二年前に死んだんだ」
新勇者「生きているはずがない!」
メイド人形「……そうだよ。私は人間の『ゆうちゃん』じゃない」
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2013/06/22(土) 22:39:03.80 ID:G0BtzU/8o
新勇者「最初は、皆必死になって戦っていた」
新勇者「頼りにできる勇者がいなくなってしまったから、積極的に魔物を狩って」
新勇者「家族を守るために真剣に武器を振るっていた」
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2013/06/22(土) 22:39:54.30 ID:G0BtzU/8o
新勇者「皆俺を頼って、必要最低限の防衛しかしなくなった」
新勇者「俺がそこに滞在している間は、ほとんど働かなくなった」
新勇者「でも、だからって何だってんだ!? 俺が強い力を持っているからそうなるのは何もおかしくない」
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2013/06/22(土) 22:40:23.77 ID:G0BtzU/8o
魔王「お前の様な存在がいるからこそ魔族が繁栄する」
魔王「お前の成してきたことは何の意味も無いのだよ」
新勇者「嘘だ……」
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2013/06/22(土) 22:40:55.40 ID:G0BtzU/8o
新勇者「……俺は俺がやってきたことを信じる」
新勇者「お前の言うことなんて信じてたまるか!」
新勇者「例え多少怠けたって、皆は俺に勇気をくれた」
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2013/06/22(土) 22:49:49.24 ID:G0BtzU/8o
新勇者「うおおぉぉおおおお!!」ダダッ
魔王「……愚かな」ゴォォオオオ
メイド人形「待って! だめええええ!」
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