過去ログ - ソ連尉官「自分達が」　国民党兵「魔王と戦う？」 -SS速報VIP

過去ログ - ソ連尉官「自分達が」　国民党兵「魔王と戦う？」

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148: ◆aRgoaeaPZM[saga]
2013/07/15(月) 23:52:47.17 ID:PdbM1qBgo
魔物たちは烏合の衆であり、組織だっていて、しかも個々の技量に長けたドワーフの敵ではなかった。

物量がなければ。

長柄の斧を振り回して暴れていた老ドワーフは、四方から槍によって絶命させられた。
鼻眼鏡をかけ、羽飾りのついたお洒落好きなドワーフの工兵はたった一人でバリスタを操作しているところを魔法で焼かれた。
族長を守るために固まって敵を寄せ付けなかった若い五人のドワーフたちは五十人の魔物に囲まれた。

「ああ…」

偵察分隊の、イギリス人の軍曹はため息をつかずにはいられなかった。
もちろん感傷は何の意味も無いことは理解していたが、ドワーフたちのあの戦いぶり！統率！そして技術力！

一方の魔王軍の戦い方のなんと拙稚な事か！
眠そうな目をした小娘…元帥とやらはうろうろしているだけ！
魔王は叫ぶだけ！

ドワーフの最前列は崩壊したが、なおも四つの層は耐えていた。

魔王軍は浮き足立ち、そして前線は膠着状態にある。

ドワーフたちはうなり声を上げて斧を振りかざし、魔物たちを牽制していた。
魔物たちはドワーフの戦いぶりに怖じけづき、距離をとる。

すかさずドワーフたちは斧を投げて魔物を殺し、逆上して飛びかかってきた魔物を集団で滅多打ちにする。

反撃するべき魔物の弓兵は混乱のなかでまともに前線にたどり着けてないようだった。

「ううむ…」

イギリス人の軍曹は唸った。ドワーフは同盟を組むのに値するのではないだろうか。
報告は既にポーランド人に持たせて本部に送ってある。
近くに潜伏している魔王領担当部員、それも元の世界の火気を装備した者たちを呼び寄せれば、この戦場を一変させられるのではないか？

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