過去ログ - ソ連尉官「自分達が」　国民党兵「魔王と戦う？」 -SS速報VIP

過去ログ - ソ連尉官「自分達が」　国民党兵「魔王と戦う？」

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91: ◆aRgoaeaPZM
2013/07/01(月) 00:31:21.41 ID:ZkB2wMizo
『ある兵士の回想』

ドイツ軍が侵攻したという話はラジオで聞いた。
ニェーメツ！あいつらはいつ懲りるんだ！

僕はその晩食卓でやつらの卑怯さについて語った。
翌日町の党本部で志願兵の募集をしていると聞き、鞄に毛布や着替えを詰め込んで、そこまで歩いて行った。

母親は止めた。父親は止めなかった。弟は自分がニェーメツを倒しに行ける年齢でないことをしきりに悔しがっていた。

僕は無事身体検査に合格し、指揮官の命令に従って輸送列車に乗り込んだ。
軍服が支給されないことが不思議だったが、いろいろな町の連中と話し合えるのが楽しかった。

僕は一晩中彼らと、ニェーメツをどうやって倒すか話し合った。

・・・・・・

数週間後、僕らはよれよれの軍服と錆び付いたヘルメット、内戦時代のライフルを支給された。

その足で前線近くの村まで移動する。
道路は避難民で混雑しており、この村の住民はとうに避難を諦めたらしかった。

食べ物はまずい缶詰めがカチコチのパンになり、味のしないソバの実の粥になり、とうとう野草を塩で煮込んだだけになる。

穀物もない、肉もない、野菜もなかった。
僕や仲間たちは焚き火を囲んで食事をしていた。
ドイツ軍は十数キロ近くまで迫っていた。
遠くから銃声や砲撃の音が聞こえる。

赤々と燃える焚き火が寝不足で頬のこけた兵士たちを不気味に照らし出していた。
誰も喋らず、ただ脂肪をひときれひと切れ口に運ぶ。

略帽を直す気力もなく、当初のドイツ軍
を倒す気持ちも萎えてしまった。軍服が臭い。私服は捨てられた。家に帰りたい。家に帰ってシャワーを浴び、紅茶を飲みたい…

僕たちは形ばかりの食事を終え、地面に雑魚寝した。

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