過去ログ - ソ連尉官「自分達が」　国民党兵「魔王と戦う？」 -SS速報VIP

過去ログ - ソ連尉官「自分達が」　国民党兵「魔王と戦う？」

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94: ◆aRgoaeaPZM
2013/07/01(月) 00:58:36.53 ID:ZkB2wMizo
政治委員は僕を反逆者と罵ったが、大尉が擁護してくれた。

僕は村を取り返す作戦に参加することになった。

大尉が拳を振り上げ、兵士たちが前進する。
僕も歩く。兵士たちが撃たれて倒れるが、さらに進む。

ニェーメツが見えた。

大尉は突撃命令を出した。みんな突撃した。

走る、走る、走る

耳のそばを銃弾が飛んでいく。

走る。隣の兵士が呻き声を上げる。

前の兵士が砲撃で吹き飛ばされる。

後ろで誰かが倒れる。

走った。

兵士たちはドイツ兵へ白兵戦を仕掛けた。

スコップ、ナイフ、使えるものは何でも使い、何人も倒れて、何人も倒した。

すごい音が聞こえた。
砂を被った。
耳が痛い。
ぼくは倒れた。

砲撃だ。ニェーメツの砲撃だ。
幸運にも直撃は免れたらしい。ぼくは砲撃でできたクレーターまで這いずり、そして身を投げ出した。

穴には先客がいた。ニェーメツ！
はじめて間近で見るドイツ人！
ドイツ人は腹から大量に出血していた。

そこに女性の衛生兵がやって来た。
衛生兵はその柔らかい指で僕の耳に包帯を巻き、ドイツ人の方をちらりと見て、布をドイツ人の腹に宛がった。
それから次の負傷者のところへ駆けていく。

「Danke,Danke...」

僕は頭のなかで笑った。
ドイツ人でもきちんと礼が言えるんだな…

僕は気を失った。

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