過去ログ - 風俗ではたらく勇者さま!
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/23(日) 06:03:57.98 ID:Skjo5kRHo

 エミリアは故郷、エンテ・イスラの勇者である。

 強大な魔族軍を率いて、エンテ・イスラを征服せんと侵攻してきた魔王サタンによって
人類はまさに滅亡寸前まで追い詰められていた訳であるが

 進化聖剣「片翼」の導きと、心強い仲間達に助けられたエミリアは
長きに渡る旅の末、ついに魔王サタンを打ち破る寸前まで追い詰めた。

 だが魔王サタンは逆境の中、逃亡という選択をした。
 勇者エミリアらとの決闘の末、敗北を悟った魔王は空間にゲートを開き、
部下である悪魔大元帥アルシエルと共に異世界に逃げ込んだのだ。

 力を蓄えた後、再びエンテ・イスラを手中にせんと宣言する魔王サタン。

 エミリアはそれを阻止せんと魔王サタンの開いたゲートに飛び込んだ。
 共に来るはずであった、仲間の1人である大神官オルバは間に合わず、
結果的に単身となってしまったのは大きな誤算ではあったが。
 地の果てまでも追い掛け、父の敵である魔王サタンをこの手で打ち取る!
その決意は揺るがないままゲートを抜けた先は…、

 日本の杉並区・永福町であった。

 辺りは夜であるはずなのに、あちこちから強い光が放たれる。
 エンテ・イスラでは見たこともない高層の建築物が立ち並ぶ。
 更に大通りには、馬車のようなモノが謎の動力で高速で行き交う。
 見た所、周りにいるのは人間のようだが、服装からして自分たちの文化と
全く違う事は、一目瞭然であった。

 そんな風景に圧倒されつつ、魔王が発するであろう魔翌力の気配を必死に探すエミリア。
 だが、魔翌力は一切感じ取れないばかりか、自らが纏う聖法気すら流れ出るのを感じ、
それを必死に食い止めるので精一杯であった。

 この世界には、魔翌力も聖法気も存在しない――

 そう結論付けるのに、さしたる時間はかからなかった。

 魔王の存在も、自らへの脅威も感じられないエミリアは、
進化聖剣「片翼」との融合を解き、当てもなく街の中を彷徨う。

 魔王との戦いに疲弊し、エミリアは傷だらけだ。
 そんな少女が深夜にフラフラと歩いていれば、目立たないはずがない。


 井の頭通りから首都高の高架に差し掛かる頃、彼女は警察に保護されたのだった。


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