過去ログ - 上条「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」
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38: ◆hpOs4el2EFNo[saga]
2013/07/01(月) 22:06:20.88 ID:SVKWv/Fw0










そう、今思えば。ずっと前からこうなる事が決まっていたのかもしれないとすら錯覚させる。










都市部の交通機関の一部が停止する程度には雪が降り積もっていた、一昨年の一月。
ちょうど今から二前。当時まだ中学二年生だった学園都市に住む上条当麻は、本来従兄妹だったはずの「彼女」との関係が「義兄妹」になった。

経緯は呆れるほど単純で、彼女「高坂」家の人間が、彼女の家族が、一人残らず死んでしまったからだ。
「とある事故」が原因らしいと聞かされてはいるが、詳しい詳細は不明らしく。その時は興味すら抱かなかった。

四人家族の中で唯一生き残った、少女。当時まだ小学六年生だった彼女の処遇をどうするか、母方の実家である「龍神」家で相当揉めたらしい『事故、と同じく理由不明』が、なんか上条の父親がほぼ強引に家へ引き取ることを決めてしまったらしい。






従兄妹として久しぶりに。義妹として初めて彼女に会ったのが、去年の一月。





『新しい家族と初顔合わせ』と称して歓迎会をする、と言う理由で両親に呼び出された上条は学園都市を出て実家へと向かっていた。


『学園都市』の外に出るために必要な外出許可書の発行と手続きに戸惑り(『学園都市』は外より科学技術が二十年以上も離れた『科学の都市』であり、その優れた科学技術と機密を守るため、中に住んでいる学生や職員は、『外』に外出する際いちいち許可を取らなければならない)一時間ほど遅れて実家へと帰郷した上条を玄関で出迎えたのは、彼の両親である上条刀夜と上条詩名―――――



「………って、あれ?「アイツ」は?」


そう、今回の『主役』。上条の『元』従兄妹である彼女の姿がないことに疑問を投げかけた上条を見て、刀夜と詩名は少々困ったような顔をした。
?と頭がクエスチョンマークで染まる上条だったが、両親はそれには答えずに口を戸惑わせるばかりだった。まぁ玄関で話すのもなんだしとりあえず、といった風に刀夜は上条をリビングへと招き入れる。



玄関を抜け、リビングへと続く扉を開けて中に入った刀夜に続いて詩名。最後に上条がそれに倣って………




―――――え?



上条は食卓に並ぶ光景を見て、愕然とした。目の前の光景を疑った。



食卓にあるテーブルには、4人用の少し小さめのイチゴのショートホールケーキを中心に、明らかに高級ですと言わんばかりにネタがキラキラと輝いているお寿司。大きなボウルには新鮮な野菜で作ったであろうサラダが入っていて、挙句の果てにはオレンジやパイナップル、マンゴーといった果物が飾り切りで皿の上に並べられている。


上条家ではめったにみないような豪華な食事(といっても上条が実家で食事をする事自体久かったりするが)だが、問題はそこではない。上条の目を、思考回路を奪ったのは、そんな脇役なんかじゃない。






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