38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/29(土) 17:33:34.67 ID:0hQFfYEeo
新子が慌てながらも九字を切り出す。
それに合わせて妖怪が止まる。
「り、臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」
「セーマンドーマン、セーマンドーマン、セーマンドーマン!」
『グルルル……』
「なによ!? 全然効かないじゃないおねえちゃん!」
どうやら効果がなかったようだ、ちゃんと修行をしていないとこうなるいい見本だ。
新子が走り出す、俺たちも走っているがまだ時間がかかる。
再び声を上げて新子に促した。
「そっちじゃねえ! 俺の教えた歩法の方だ!」
「え、そっち!?」
新子が再度妖怪に向き直り呪文を唱えながら特殊なステップを踏む。
「天蓬、天内、天衝、天輔、天禽、天心、天柱、天任、天英!」
「これでどう!?」
『グルルルル……』
「あんまり効いてないじゃないのよ!?」
『がああぁぁ!』
「きゃあぁぁぁ!」
次の瞬間妖怪は大口を開き、新子を襲う。
妖怪は数秒止まったがそれだけだった。
だがそれだけで十分だ。
「ここは私の範囲内……」
射程圏内に入った春が縄を投げて妖怪の動きを止める。
「蜘蛛の妖怪が縄で絡め取られちゃ世話ねぇな。」
そして俺が身動きが取れなくなった妖怪の背に乗り、懐剣で仕留める。
「時間稼ぎご苦労さん。」
仕留められた妖怪が消えていく。
その様子を見ていた新子が安心したのかその場にへたり込んでしまった。
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