過去ログ - あずさ父「娘がアイドルになった」
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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/01(月) 00:55:20.37 ID:kwlR8EDb0

バージンロードを歩きながら、娘との思い出が頭を巡る。

病院から、妻が産気づいたと電話があって、仕事を放り出して駆けつけたは良い物の、病院に行くのに迷ってしまい、分娩室に入ったのは本当に生まれる直前だった。

過保護なまでの私の気遣いに、妻は呆れ顔であずさをあやしていた。

初めて、言葉を発したのが「あらぁ」だった。妻の口癖が移ったらしい。

掴まり立ちが出来るようになったと聞いた日は、部下を無理やり連れて呑みに行って祝杯を上げた。

初めて行った遊園地、着ぐるみが怖いと泣きついてきた3歳の春。

買い物に行って、目を離した一瞬で居なくなり、方々探し回って駐車場の車の横でうずくまっているのを見つけた4歳の秋。

公園に連れて行くと、何時もいつの間にかいなくなり、あり得ないほど遠くに移動していた5歳の冬。

幼稚園ではお姉さんタイプで、いつも年少や年中の子を世話していたが、やはり迷子になり幼稚園から電話がかかってきた幼稚園時代。

小学校に入学すれば、集団登下校だから安心かと思えば校内で迷子になっていつも家庭訪問でそれを注意された小学校時代。

中学校に入ると、思春期だからか私との距離は開いていく悲しさを味わった。

それでもいつの間にか、また昔の様に接してくれるようになって安堵した。

高校に進学すると、家に近い高校にも拘らず、いつも迷ってばかりで結局、3年間私が送り迎えをしてやった。

卒業すれば、短大に入ると言い一人暮らしを始める。

食卓を囲む娘の姿が無いだけで、これ程寂しさを覚えるとは思って居なかった。

アイドルをやると言った時、正直無理だと思っていた。

だから頭ごなしに駄目だ、許さないと言っていた。

運命の人を見つけるなんて、そんな馬鹿げた事を。

そう思っていた。


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