過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2013/06/30(日) 22:08:47.23 ID:XcxA+T7q0
数日後。
上条は、再び塔へとやって来た。
重い紙袋を持ち、よろよろと。
「…えーっと」
右手を扉に沿わせる。
ガチャン、という音がして、鍵が壊れた。
「ふぃあんまー?」
「…とうまか」
初対面時と、少々服装が変化していた。
修道服を基準としたワンピースのようなものだった。
上条は、がさごそと紙袋からノコギリを取り出す。
彼女の脚の鎖を切る事に、何の罪悪感も無かった。
「…なんだ?」
「のこぎり。くさり、きろうとおもって。あぶないからおとなしくしてて」
「……わ、かった」
少し怯えた様子で、フィアンマは大人しくする。
目が見えないのだから、ノコギリを振りかぶられてもわからないのだ。
当然のことながら、怯えてしまうに決まっていた。
「ぐおおー」
間の抜けた声を出し、上条は子供なりに精一杯ノコギリを鎖へ押し付けて引く。
ギャリギャリという耳障りな音はしても、一向に壊れない。
「…はあ」
疲れを感じ、上条はノコギリを紙袋にしまいこむ。
どこか弱点はないかと鎖に触れたところで。
パキン
壊れた。
上条が右手で触れただけで、あっさりと。
「…あれ?」
「…どうしたんだ? だめ、だったのか?」
「いや、…うん。だいじょうぶ。こわれたよ」
「…ほんとうに?」
「うん」
足枷と鎖が、いっぺんに壊れていた。
ノコギリでは壊せなかったのにと首をかしげつつも、上条は手を差し出す。
それから彼女には見えていないのだと気がつき、直接彼女の手を握った。
「いこう」
「……、うん」
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